大和ハウス工業が無人ホテル事業に介入
ホテルや民泊等、色々な宿泊形態がでてきている札幌市内ですが、大手の大和ハウス工業も中古マンションを宿泊可能な無人ホテルに改修する事業を行う模様です。
ただ、場所は札幌駅や大通り駅ではなく、ホテルや宿泊先が少ない円山公園駅であることが他社とは違うところです。
札幌市中央区大通西23丁目306-9にある「円山公園マンション」は10階建ての賃貸マンションです。
円山公園駅から徒歩5分ほどの場所で、周辺にはオシャレなお店や人気店があり札幌市内でも土地価格が高い場所です。
最初はマンション新築を考えていましたが、建築費高騰などで無人ホテルにリノベーションすることになりました。
無人システムを導入して、客室32室、収容人数170人から180人の見込み。
1,2階はテナント、3階は男女別のドミトリールーム、4階から9階は4人から6人グループが宿泊できる28室、10階はリビング・ダイニング付きの2室を計画。
9月下旬にも着工する見通しで、2020年2月竣工予定となっています。
大和ハウス工業北海道は多角化を推進
大和ハウス工業といえば、戸建てや賃貸、マンション等の住宅分野を連想しますが、最近は非住宅分野の事業にも力をいれはじめています。
その中でも物流施設は力をいれている事業で、「DPL札幌東雁来」は北海道全域に効率よく荷物を輸送することができる施設となっています。
雪の影響を考えて、荷物の積み下ろしや積み場所を建物内に設ける工夫をしたり、札幌インターチェンジから10分圏内の場所にあることで事業者に注目されています。
また、住宅分野でも分譲マンションの「プレミストシリーズ」はサッポロファクトリー前やJR苗穂駅前に建設中、賃貸住宅では「D-ROOM」、戸建て住宅事業では「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」とそれぞれ知名度をあげています。
ホテル分野でもファーストクラスのカプセルホテル「ファーストキャビン ニセコ」を2018年11月に開業して他のホテルと差別化をはかったり、2016年にできた「ラ・ジェント・ステイ札幌大通」では、美味しい朝食や遊び心ある内装や温泉で人気があります。
住宅分野は、人口減の影響もあり縮小していく傾向はありますが、それ以外の分野で売り上げを伸ばしていきそうです。
札幌市内の無人ホテル
2018年6月の「民泊新法」と同時に改正された「改正旅館業法」の施行を受けて、マンションやアパートの空き部屋を利用した宿泊施設の運営に無人システムが増えてきました。
札幌市内のホテル不足や人口減による働き手不足の影響もあります。
私も無人ホテルに宿泊してみましたが、とてもキレイで快適且つリーズナブルな価格で大満足でした。
宿泊先に特別なサービスを求めなければ、フロント受付のわずらわしさもなくチェックインも事前に入力しておけばスムーズです。
空き部屋は今後も増えていくと思うので、こういった再利用ができるのであれば参入してくる企業も増えてくると思います。
まとめ
無人ホテルは中小企業の立ち上げが多かったので、大手企業が介入してくるとはあまり思っていませんでした。
ホテル建設の加速はまだ続いていますが、やはり人手も足りていない状態なんですね。
2018年11月に賃貸マンションをリノベーションして宿泊先にする企業があらわれ、2018年末にマッシブサッポロが無人ホテル「UCHI」を開業したのを皮切りに、無人システムが普及して宿泊先が増えてきました。
パソコンやタブレット入力等に抵抗がある方やルームサービスを希望する等のこだわりがなければ、今後はこういった形が定番となる可能性もありますね。