札幌駅に11番ホームが新設
札幌市は、北海道新幹線整備に伴ってJR札幌駅に新設する11番ホームのイメージを明らかにしました。
新幹線のホーム位置については、何度も迷走してやっと決まった「大東案」は2018年3月のことでした。
その後、札幌駅内のホーム新設場所について議論があり結局は、在来線分のホームを増やすことで決着がつきました。
現在の1番線ホームは、新幹線が乗り入れることにより0番ホームになる模様です。
11番ホームができることで在来線の運行数を減らすことなく在来線もいままでどおり運行できます。
ちなみに現在の11番ホームにはすでに線路があり、ホームのみの新設となります。
札幌駅北口広場面積の減少と東西自由通路の廃止
11番ホームができることにより北口駅前広場側に約5mせり出す形になる模様です。
ホームを支える柱等が地下通路や駐車場を貫く構造になります。
北口広場が狭くなってしまうのは致し方ないとは思いますが、東西の自由通路が廃止となるのはちょっと問題ありではないかと思います。
屋内となっているので、外側からは通れるのかもしれませんが今後どのように動線が確保されていくのか気になります。
また、工事中や工事後の周辺店舗も動線と共に検討されていくものと思われます。
北海道新幹線開業までの問題点
北海道新幹線は、札幌と小樽を結ぶ札樽トンネルの掘削土が問題となっており工期が遅れています。
有害物質を含むものが一部あり、まだ受け入れ先が決まらずにいる状態です。
更にJR北海道は2018年6月の経営再建案で、東京~札幌間の所要時間を4時間半程度に短縮させる方針を盛り込んでいるのです。
実現させるためには青函トンネル内の速度を上げることにありますが、貨物列車とすれ違う際に風圧で貨物が破損や落下する恐れがあるためすれ違うことができなくなってしまいます。
ダイヤ調整などですれ違いを回避すれば、高速走行できると考えたものの実際は難しい。
JR貨物を撤退すると赤字が200億といわれています。
撤退してしまうと、北海道の美味しい農産物を本州に運ぶ道内物流網に大きな影響が出るのは避けられません。
まとめ
莫大な赤字をかかえるJR北海道の経営ビジョンは、色々な面で厳しいものになっています。
トンネルの掘削土問題や新幹線速度規制の問題もありますが、それに影響されることなく札幌駅の整備もすすめていかなくてはいけません。
現在、新函館北斗駅までの北海道新幹線の乗車率も土日以外は空席が目立つ状態。
札幌延伸により乗車率はあがるかもしれませんが、今度は航空機に対抗できる価格競争ついても考えていく必要があります。
新幹線札幌駅延伸がJR北海道の赤字回復の救世主の様に思われていますが、人口減等を加味するとなかなか難しいのではないかとも思います。
新幹線駅開業への期待と不安が入り乱れます。