JR北海道の経営ビジョンで札幌駅前再開発計画もイメージ



JR北海道の経営ビジョン

JR北海道が、長期経営ビジョン(2019~31年度)を発表しました。

北海道新幹線の札幌駅延伸の翌年である2031年度には、国の支援なしで黒字化、自立経営する中・長期のビジョンです。

引用:北海道新聞

現在から将来にわたるまでの減益(赤字)要素と、増益(黒字)が見込まれる要素がかかれています。



黒字化要素と赤字化要素

黒字化要素

JR北海道は、2031年度の開発・関連売り上げ目標を約1200億円に設定しました。

北海道新幹線札幌駅の開業に合わせて不動産事業を強化していきます。

注目すべきは、札幌市と共同で手掛ける予定の北5西1と北5西2の再開発

タワービルの新設とJRタワーのリニューアルを検討中。

新設予定のタワービルは、商業施設やオフィスのほか、上層階に国際水準の高級ホテルを構想中。

北5西2区で建て替え予定の、札幌エスタとバスターミナルを併設した商業ビルをデッキでつなぐ予定です。

札幌駅前再開発のイメージ図も少しずつわかってきましたね^^

更に、ホテル事業では、道内に最大15棟のJRインを配置して、収益確保を図るとしています。

外国人観光客を見込んでホテル業も強化していく様です。

赤字化要素

主業務である、鉄道鉄道事業で赤字が膨らんでいるのは、ローカル路線の維持が課題の1つとなっています。

とはいえ、住んでいる人にとっては交通手段がなくなるということは死活問題です。

引用:北海道新聞

国や自治体から支援を受けながら存続する8区間に関しては、税金を毎年280億円支援されることが前提となっているビジョンです。

周辺の自治体が困惑するのは、無理もありません。

長期経営ビジョンでは、人口減などによる鉄道利用者の減少や超低金利下での運用益の減少もあげています。



課題となること

最大の赤字要素となっている、ローカル路線の維持はもちろんですが他にも課題はあります。

年100億円に達する営業赤字を計上する北海道新幹線は、高速化によって東京―札幌間を4時間半で結ぶ予定となっています。

でも、新青森-札幌間の360kmの内、青函トンネルを含む82km区間は最高時速が120キロから140キロという制限があります。

長期ビジョンにある、札幌延伸時に東京―札幌間を4時間半にするには、この区間の速さを高速化しないと難しいことがわかります。

高速化できない理由は、貨物列車とすれ違う際の安全確保のためです。

この貨物列車を撤退や減便できないか・・という話になるのですが、何が積まれているかというと北海道内の農作物なんですよ。

北海道の基幹産業である農業への影響も懸念されますし、本州の方に美味しくて安い野菜が届かなくなってしまうかもしれません。

貨物列車から海上輸送へ転換を検討しているようですが、コストはどうなんでしょうね。

「新幹線高速化」=”より便利になる交通手段”か「貨物列車の廃止、減便」=”食生活に影響”って、まったく違う要素を比較するもおかしい気もします。

また、新幹線の高速化がうまくいったとしても飛行機から乗客を奪う要素は乗車料金にもよります。

北海道新幹線、どこまで時間短縮できるか-次世代新幹線とは

次世代新幹線は魅力的ですが、大半の方は料金が高ければ乗りませんし、飛行機を利用すると思います。

新幹線の高速化は一筋縄ではいかない課題です。



まとめ

主業務である鉄道業は赤字路線をなんとか維持しながら、不動産事業・ホテル事業などの鉄道以外で増収して、JR北海道グループ全体として黒字にしていくというビジョンです。

問題山積みの中でのビジョンですし、路線の負担を強いられる自治体も疑問視する声が多い様です。

鉄道以外の事業は13年間で1・5倍の増益を目指している模様。

札幌駅の再開発やホテル事業の拡大などを柱としていますが、外国人観光客を中心とする需要増を前提にしているため確実ではありません。

新幹線高速化もハードルが高いです。

人口減少や少子高齢化、過疎化、すべてが鉄道会社にのしかかっている様に思います。

どうにかできないもんなのかな。

また、動向を追っていきたいと思います。