ニトリ文化ホール(旧厚生年金会館)跡地利用について
2018年9月に閉館し解体となった北1西12のニトリ文化ホール(旧厚生年金会館)の跡地について、公募プロポーザルとなったようです。
解体が終わってからも何度か、どのように土地利用をしていくかの市場調査やヒアリングを実施していました。
写真:2020年10月撮影
コロナ禍で調査が中断されたものの民間需要に変化が生じていることがわかり、コロナ後に再確認となり、それらを経て公募プロポーザルとなった模様です。
※公募プロポーザル→民間事業者が提案書を提出して地方公共団体(札幌市)が事業主を選定
眠ったままの市有地を地域活性化にどう活かすかを考えるのは、
でも、自治体だけでは建設・
どんな建物ができるのか
これから各事業者が提案書を提出するので、まだどのような形になるのかわかりませんが、なんでもO.K.というわけではありません。
マンション等も建てることはできないですし、いくつかの条件があるんです。
・事業対象地周辺に立地する機能を活かした集客交流機能の向上
・都心西側の回遊拠点を形成し、美しいみどりや歴史・文化芸術を活かした多様な交流をはぐくむ
・地域特性を活かした新たな交流と活動の創出
結局は元のニトリ文化ホールのような市民の集客機能がある施設になる模様です。
定置借地権で10年から60年以内(工事や解体期間も含む)とのこと
”年額199,188,000円(月額16,599,000円)以上で事業者の提案した金額”という大プロジェクトとなります。
民間企業とはいっても大企業か多企業の合同でしか手を出せない案件ですよね。
周辺は大通公園にも近く、教育文化会館や合同庁舎、裁判所がある場所です。
ロイトン札幌も学会などのイベントにも使用されており、どちらかというとお堅いムードですね。
ただ、地下鉄東西線西11丁目駅より徒歩3分の場所なので、元の施設のようにライブやコンサートができる様な施設になれば需要はとても高いと思います。
2023年12月8日が申込締め切りで、一次審査・二次審査を経て個別質問や審査をして点数がつけられ、選定結果が公表されます。
まだまだ空き地の期間は長くなりそうです💦
施設名称が何度も変わっているのはなぜか
1971年にできた時は、北海道厚生年金会館として開館しました。
札幌市内の他のビルと同様で、札幌冬季オリンピックの開催にあわせて建築されたものです。
地下1階、地上8階建てで客室数が120室あるホテルと客席数2300席のホールがあり、札幌の芸術文化の発信拠点となっていました。
2005年に年金・健康保険制度改革の一環として一般競争入札が決まり2008年には札幌市が取得。
「さっぽろ芸文館」と改称した時は、札幌商工会議所が運営。
その後、2010年にネーミングライツ(命名権)が導入されて「ニトリ文化ホール」となりました。
2018年8月にホテル部門の営業が終了し、9月末には閉館となりました。
何度も名称が変わっているのは、持ち主や運営管理をする側が変わったりネーミングライツによるものだったんですね。
まとめ
閉館から解体、空き地まで5年の歳月が経ちましたが、コロナも相まってなかなか進まない再開発場所の一つです。
土地柄、歴史は古く埋蔵文化財包蔵地ともなっており、地下には解体で撤去できなかった井戸配管等も留置されている様です。
そういった壁もあり建物を新しく建てるのは難しい場所なんですね。
たくさんのアーティストがコンサートをしたので思い出深い方も多くいらっしゃると思います。
北1西12丁目街区すべてを利活用する大型プロジェクトですので、未来の札幌にふさわしい施設ができるはずです。
長い目で見てもう少し待ちましょう。