複合施設はニトリの提案に決定
札幌市は、2018年9月に公募プロポーザルを実施していた大通東2丁目の再開発についてニトリホールディングスが提案した複合施設を選定しました。
提案はニトリを含む3社からありましたが、開発から運営まで継続的に行い地域と連携を図っていく点が評価され採用となったようです。
札幌市は、土地利用を早急に進めるために、事業用定期借地権を設定して土地をニトリに有料で貸し付ける方式です。
決定した複合施設は、夜間も営業する美術館や高級ホテル、などが入る予定。
2022年にも着工する予定です。
新施設は美術館やホテル
複合施設は高さ45メートルの地上10階地下2階建て。
延べ床面積は約2万7000平方メートル。
1階に観光バス乗降所や観光案内所・荷物預り所を設け、2階は旅がテーマの書籍をそろえた情報提供スペース、3,4階に美術館、5階から10階にホテルとなっています。
地下は、東西線大通駅とバスセンター前駅を結ぶ地下道と接続し、利便性を図ります。
公募の条件に、
「大通公園からさっぽろテレビ塔方向への眺望を適切に確保」
「観光バスの路上駐停車解消に寄与する土地利用を図る」
「創成川通を挟む東西市街地の連続性および連携の強化に貢献」
「居住人口の増加が著しい創成川以東におけるまちづくりの起点として、市民や来街者のにぎわいや滞留を生み出すこと」
があげられており、これらをすべてクリアしているとのことです。
美術館は観光客向けばかりではなく、市民ギャラリー等の住民利用も構想中とのことです。
現在の大通東2丁目
大通東2丁目は、札幌市が2017年10月に大通東1丁目の再開発事業に関連して取得した土地です。
暫定利用として、観光バスの専用駐車場としてタイムズが運営委託されていました。
出典:北海道新聞
大通公園を東1丁目、東2丁目まで延伸するという話(2016年末)から再開発の話があがり、公募が開始される頃にはニトリの「芸術村」の話が聞こえていました。
ニトリホールディングスはすでに小樽市に小樽芸術村を2017年9月にオープンしています。
公募の際に、地元密着・文化商業関連施設ということですぐにピンときたかたも多いかもしれません。
出典:北海道建設新聞
大通東1丁目の再開発では北海道電力など地権者と札幌市が街区一体の再開発を計画中です。
大通公園から続く開放空間が誕生する予定ですが、東2丁目も再開発となると連携して進めていくことになると思われます。
まとめ
新幹線札幌駅開業に向けて、札幌駅前周辺の再開発ばかりが注目されていましたが大通公園周辺も大型再開発の波がきたようです。
創成東地区は、ここ10年程で人口が倍になった地域です。
サッポロビール札幌工場をはじめ、町工場や倉庫などが立ち並ぶ「ものづくり」のまちでした。
後継者不足等があり土地の売買が進みはじめ、2014年に札幌市が「第2次都市まちづくり計画」のターゲットエリアとしたことから再開発案や大通公園延伸の話があがってきました。
テレビ塔からホワイトイルミネーションや雪まつりを見ることがありますが、その反対側は少しさみしい感じがありました。
今後は、どのような景色に変わっていくのか楽しみにしたいと思います。