札幌の分譲マンション販売傾向
札幌市内の新築分譲マンション市場は、コロナ禍となった2020年3月の緊急事態宣言がだされた時は、発売件数が大きく伸び悩みました。
販売を予定していた物件が延期したり、休業する業者も増えてきたことで販売数そのものが減少し、4月の数値としては平成元年以降で過去最少を記録しました。
緊急事態宣言が解除されてからは大型の新規物件が相次いだことから、堅調に推移しており売れ行きはコロナ以前と大差ない水準に戻ってきているようです。
写真:ザ・グランアルト苗穂札幌ステーションタワー 2020年11月
コロナウイルスの感染拡大の影響で外出自粛が難しくなっている時ですが、購入される方もコロナ前とは違う視点で住まい選びをしているようです。
家で過ごす時間が増えたたため立地に関しては「便利さ」だけではなく、緑などの「くつろげる場所」を大事にする傾向が高まりました。
家で食事をすることが多くなったため、生ごみ処理をしてくれる「ディスポーザー」への注目。
それに加えて、宅配やデリバリーが増えたことで包装容器のゴミの割合が増加し、24時間ゴミ出しO.K.のマンションが前にもまして好評の模様。
駅近、都心ではなくても商業施設に近い等の生活しやすい場所であれば、価格と広さの兼ね合いで契約数が伸びた物件もあるようです。
2021年に販売開始・入居開始予定の分譲マンション
2021年に販売開始予定の分譲マンションは以下
・プレミストタワー新さっぽろ 220戸 2021年6月販売開始予定
・アイム二十四軒アヴァンス 43戸 2021年3月販売開始予定
・デュオヴェール札幌中島公園 54戸 2021年1月下旬販売開始予定
・パークホームズ宮ヶ丘 27戸 2021年5月中旬販売開始予定
・パークホームズ円山公園 59戸 2021年5月中旬販売開始予定
・ブランズタワー札幌大通公園 179戸 2021年7月上旬販売開始予定
現在わかる販売開始予定の物件だけで582戸あります。
写真:建設中のブランズタワー札幌大通 2021年1月
2021年に入居が始まるマンションは多いので大型物件のみであげてみます。
・ザ・グランアルト札幌苗穂ステーションタワー 300戸
・プレミストタワーズ札幌苗穂 407戸
・ル・ケレス栄町ツインレジデンス 108戸
・アルビオ・ガーデンひばりが丘 90戸
・レーベン琴似 THE PRIME 87戸
・クレアホームズ宮の沢 112戸
・ブランズ札幌南7条 83戸
80戸以上を主にあげてもこれだけあります。
現在建設中や建設前の物件をいれると今後も供給はいままでと変わらないくらいの個数になるのではないでしょうか。
もちろん建設中止した物件や工事遅延の物件もありますが、
不動産業界は思っているほど、コロナウイルスの影響はうけていないようです。
アクティブシニア向けマンション増
札幌には今まではあまりなかった「アクティブシニア」向けのマンションが増えてきています。
アクティブシニアとは、一般的にいうと
「仕事・趣味などに意欲的で、健康意識が高い傾向にある活発な高齢者」の通称で前期高齢者(65歳から75歳)とされています。
「一般社団法人日本アクティブシニア協会」によるとセカンドライフを楽しく過ごしたい意欲的で健康なシニア層ということです。
札幌市内では、再開発が行われる場所では分譲マンションの近くにはシニア向けマンションが建てられる傾向があります。
近くに病院や商業施設もあり、便利な環境にあるのも特徴です。
「イニシアグラン札幌イースト」や「イニシアグラン札幌苗穂」がアクティブシニア層から注目をあつめているようです。
サービス高齢者住宅や賃貸住宅もシニア層向けに他とは違う魅力を売り出している物件が増えてきています。
写真:狸小路サンデパート跡地は高層階に大京のマンション建設中 2021年1月
不動産会社の販売の状況を見ても好調の会社が多いようです。
コロナ禍で職を失ってしまった方、住宅ローン返済にあえぐ人が現れる一方で、こういった時期でもマンション購入できる方がいるということに少し違和感を持ってしまいます。
いや、うらやましくもあります・・
新しいマンションや建物が増えていくのは興味がありますが、空き家が増える一方で、新築住宅も増える・・そして人口減少だなんて将来の街並みが想像できません(;´・ω・)
札幌市の目指しているコンパクトシティにはなっていくかもしれませんが、郊外はどうなっていくのか心配になる今日この頃です。