札幌地下鉄リフレッシュ工事を一時凍結
札幌市営地下鉄は、「駅リフレッシュ計画」を一時凍結することになりました。
本来であれば2022年から「1978年以前にできた22駅の壁の塗り替え」等をする予定でした。
リフレッシュ工事の対象となっていたのは、南北線の高架化していない12駅と、東西線の琴似駅から白石駅の10駅です。
1971年に開業した南北線のうち高架駅を除く12駅
麻生駅、北34条駅、北24条駅、北18条駅、北12条駅、さっぽろ駅、大通駅、
すすきの駅、中島公園駅、幌平橋駅、中の島駅、平岸駅
1976年に開業の東西線の10駅
琴似駅、二十四軒駅、西28丁目駅、円山公園駅、西18丁目駅、西11丁目駅、バスセンター前駅、菊水駅、東札幌駅、白石駅
各駅は開業から数十年が経過し、内部の壁面や天井・床等経年劣化が進んでいます。
乗車収入の見込みから予算をたてていましたが、新型コロナウイルスの影響があり利用者が減ったことで、収入減が年間100億を超えるおそれもあります。
2020年は4月から9月までの乗車料収入は前年比31.7%減と発表されています。
5月に緊急事態宣言で学校の休校が重なり、不要不急の外出が原則禁止となったことから大きな影響がありました。
さらに、各イベントの中止や縮小、GoToトラベルの一時停止等が影響し、利用者が減っていることで今後も回復する見通しは立っていません。
札幌地下鉄は開業から約50年経っており、各駅の老朽化対策は急務です。
そんな時に起きてしまった北34条駅の連絡通路漏水トラブルは、地震の影響もあったのかもしれませんがそれだけとは考えにくいです。
壁の塗り替え等のリフレッシュも必要かもしれませんが、施設の老朽化が顕著なのですから建物の強度化が最も急務だったのではと思わせるものでした。
札幌市地下鉄のコロナ対策
でも、いまは何よりもコロナ対策が急務ですよね。
札幌市地下鉄のコロナ対策の1つとしては、定期券売り場の「混雑情報配信サービス」を行っていることです。
大通駅を含め9か所の定期券販売所がありますが、混雑状況を知ることができます。
VACANサービス(外部リンク)
ちなみに定期券は使用開始日の10日前から購入可能なので、余裕をもって購入した方がいいですね。
また、SAPICA通勤定期券のうちバス乗車を含まないものは券売機で購入できますので定期券発売所まで行かなくても大丈夫です。
走行中には窓を開けて換気をしていますし、マスク必須で大声でおしゃべり等をしないこと等と車内アナウンスやポスター等もはってあります。
12月に入ってからは、新型コロナウイルスとインフルエンザの同時流行に備えて、地下鉄車両と路面電車(市電)の全車両405両の車内に抗ウイルス加工を施す作業を始めています。
11月中旬に発表された乗車人数をみてもわかりますが、緊急事態宣言以降は乗客数は戻りつつあります。
私も通勤に地下鉄利用していますが、平日のラッシュ時間の混雑は全く変わっていないので、自分では乗客の減少はあまり実感はありません。
引用:北海道新聞
土日やラッシュ時間以外の人の往来が減っているものと考えられます。
でも、不要不急の外出しないことを市民が守っているという成果ともいえますよね。
札幌市営地下鉄は、1972年札幌冬季五輪に合わせてできました。
1971年12月に南北線(北24条~真駒内)が、1976年に東西線、1988年に東豊線が開業しました。
現在は、南北線の麻生駅~真駒内駅(14・3キロ)・東西線新さっぽろ駅~宮の沢駅(20・1キロ)・東豊線栄町駅~福住駅(13・6キロ)が運行中です。
2018年に札幌ドームに拠点をおいていた日本ハムファイターズが北広島市に移転することが決定し、東豊線の乗車収入が減少することが明確になってしまいました。
2019年2月に2030年の冬季オリンピックの招致を高める狙いもあり到着メロディを採用。
2020年の初めには地下鉄札幌駅のホームを島式から相対式に変更工事することを発表しています。
2020年夏には2036年までに全駅のトイレを洋式にすると発表。(これらの実施もどうなるかは微妙ですね・・)
2021年の東京オリンピックが開催されるかどうかもわかりませんが、券売機や案内板の多言語化も行っていかなくてはいけません。
札幌市民の大事な足である札幌地下鉄も窮地にたたされながらも頑張って乗り切ろうとしています。
今私たちができることは、地下鉄の状況を理解した上でマナーを守り、コロナ対策をして乗車することが大事ですね。
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