ZEH(ゼッチ)マンションとは
ZEH(ゼッチ)マンションとは、Net Zero Energy House Manshon(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)の略です。
断熱性や省エネ性をあげること、太陽発電等でエネルギーをつくり、年間消費エネルギーをゼロに近づけようとする住宅のことを指します。
自分の家で使うエネルギーは、自分でつくっちゃおうという家の形です。
簡単にいうと「光熱費がかからない住宅」のことですね。
今まではZEHといえば戸建てを指すことが多かったのですが、経済産業省が2018年5月にZEH-M(ゼッチマンション)の定義を策定したことから大手デベロッパーはマンションの工事もすすめています。
北海道の方は2018年の9月にあった胆振東部地震や停電で、エネルギーの大切さを思い知らされたという方が多いのではないでしょうか。
引用:経済産業省 ZEHの戸建住宅のイメージ
ZEH(ゼッチ)が進められる理由
日本は他の先進国に比べてエネルギー自給率がかなり低い状態です。
資源を他の国に依存しなくてはいけないですし、国民に安定したエネルギー供給ができないかも・・と気づいたわけです。
引用:経済産業省自然エネルギー庁
2017年の時点で、日本のエネルギー自給率はわずか9.6%と少ないものでした。
2018年の日本の自給率は11.8%と前年よりは多くなりましたが、ほかの国に比べるとまだまだ足りないことがわかります。
さらに掘り下げていくと日本の中でも北海道の電気の消費エネルギーは全国でもダントツなんです。
そりゃあ、冬は雪が降りますもん、暖房ないと寒くて凍えてしまいますから当たり前ですよね。
引用:北ガス
こうした背景から、国の方針としては、エネルギー自給率を上げて出来るだけ燃料に頼らないライフスタイルを広め、出費を減らしたいと考えています。
札幌のゼッチマンションとはどこ?
経済産業省がZEH(ゼッチ)マンションの定義を策定し発表したのは2018年5月のことです。
これに伴い道内初・札幌発となる分譲ゼッチマンションを2020年3月に大京が建設しました。
それが「ライオンズ札幌大通公園ミレス」です。
札幌プリンスホテルに近く、地下鉄西11丁目から徒歩5分の好立地のため注目されました。
また、ただいま販売中の「ザ・グランアルト札幌苗穂ステーションタワー」もゼッチマンションです。
防災備蓄倉庫や非常用発電機もあり安心です。
賃貸住宅でも西松建設がメゾネットタイプのマンションとして2019年1月に「NCRe美園」を完成済みです。
冬が長く日照時間が短い北海道の気候に高断熱化と太陽光発電ができる構造。
こういった住宅がたくさんできると冬は暖房がかかせない北海道も消費エネルギー減につながっていきますね。
日本の二酸化炭素排出量
環境省によると2016年度の日本での二酸化炭素排出量は11億3800トン(@@;)
16%を家庭が排出しており、冷暖房、給湯、照明、家電が大半をしめています。
ほとんどが電気製品からということですね。
日本は地球温暖化防止の国際的な枠組みで「パリ協定」で2030年までに(2013年比)二酸化炭素を含む温室効果ガスを26%削減すると約束しています。
この目標を達成するためにも、北海道こそ早くZEH(ゼッチ)マンションを取り入れて省エネを早急に進めなければなりません。
引用:札幌市
まとめ
ZEH(ゼッチ)マンションは光熱費を抑えられ補助金ももらえるというメリットがありますが、一方でほかのマンションに比べると設備やシステムの購入費用がかかります。
ただ、電気代等の光熱費の減少や災害時のエネルギー供給時には必ず購入してよかったと思える住まいですよね。
なにより安心につながります。
「ライオンズ札幌大通公園ミレス」は、20%の省エネ、「ザ・グランアルト札幌苗穂ステーションタワー」は30%の省エネができる分譲マンションです。
今後、もっと省エネができる割合が上がり対応マンションや戸建てが造られていけば、スタンダードになっていく可能性はありますね。
地震や停電があって初めて電気のありがたみがわかりましたが、電気から二酸化炭素がでていることで地球温暖化が進んでいることまで頭がまわりませんでした。
「地球温暖化対策」がこういった建物を建てるところからはじまっているんですね。