2019年も札幌の人口は増加
2017年頃から、札幌市の人口も減少していくと言われていますが、先日発表された住民基本台帳による人口動態は増加という結果でした。
なぜ、日本全体の人口は減っているのに札幌の人口は減らないのかを考えていきます。
自然増加数(出生-死亡)
社会増加数(転入-転出)
今後しばらくは、低い出生率が続き高齢化が続く限りは自然増加はありません。
そうなると当然、札幌市内の人口が減らない理由は社会増加だということがわかります。
札幌市が発表した「令和元年中の札幌市の人口動態(住民基本台帳による)」を図にしてみました。
今までと変わりなく転入出は一定数あるものの、転入は増加傾向にあり転出は減少傾向にあることから人口が増加していることがわかります。
転入転出はどんな人がしているのか
道内から見ていくと、転入出共に札幌のお隣の江別市が1番多いです。
続いて新千歳空港がある千歳市や石狩市からの転入出も多く、石狩管内での転入出が活発だということがわかります。
日ハムボールパークができる予定の北広島市への転出も増えています。
道外については、関東圏が転入51%、転出57%を占めています。
そして転入出共に20代が多く、性別で見てみるとダントツで女性が多いです。
北海道内の若い女性が進学や就職で札幌にでてくることが多いんですね。
また、札幌市内は医療機関が充実していることもあり70代以降の高齢者が転入してきています。
転入してきた人がどこに住むのか
更に深堀りして、転入してきた人は札幌市内のどこに住む人が多いのかを見ていきたいと思います。
住所で分けると区切りがなかなか難しいので札幌市が公開している地域のコミュニティ「まちづくりセンター」の人口でみてみました。
1位 西区琴似・二十四軒
2位 中央区東北
3位 中央区山鼻
4位 西区発寒
5位 豊平区平岸
一番転入者が多いのは中央区ではないかと予想していたのですが、西区が1番なんですね。
西区琴似や西区二十四軒の2019年はマンション建設が相次いだのも影響しているのかもしれません。
また、琴似はJRと地下鉄どちらもあり便利な上、日常的に利用できるお店が充実しており中央区よりも安く過ごせることが魅力でもあります。
https://sapporokara.com/2018/07/01/kotonimanshion/
次に多いのが「中央区東北地区」とのこと。
私は札幌市内の「東北地区」と言われてもピンとこなかったのですが、サッポロファクトリー周辺です。
今の言い方でいうと「創成イースト地区」ですね。
この10年で人口が倍になったと言われている場所です。
札幌中心部に近く再開発が注目されている地区でもあります。
https://sapporokara.com/2018/06/15/souseihigasijinkou/
まとめ
出生率も婚姻率も下がっている札幌ですが、若い人の流入が多いということで少し安心はしました。
でも、よく札幌市と比較されることが多い福岡市は、かなり若者の流入が多い街なんです。
就職・進学を機に九州各地から流入してくる人が多いのはもちろんですが、IT系の企業が福岡に拠点を置いていることもその理由です。
市内に学生数1万人を超える大学が複数校あることや、ゲームソフト開発等の若者中心の職場が多いことが魅力となっています。
札幌もそういった企業誘致に関しての助成金制度等を行っているのでコールセンターは増えてきて、若い女性は転入してくるのですがそれが定住につながっているかどうかは定かではありません。
UターンIターン施策等も行っていますので、少しずつ成果がでてくるかもしれないですね。
やはり若い人が増えれば今後の人口も増加傾向になるのではないかと思います。
人口減少時代に突入することで「働き盛りの若い人口の取り合いゲーム」が本格化してきました。
でも、40代、50代だってまだまだ働けるんだゾ!!と思ったりもします。