地下は都市と一緒にアップデートされる
札幌の地下空間は、完成したら終わる場所ではありません。
地上の再開発と歩調を合わせ、少しずつ形を変えながら都市の暮らしを支え続けています。
地下は単なる「通路」ではなく都市の変化を最も確実に映し出す場所でもあります。
特に積雪寒冷地である札幌において、地下は暮らしのインフラであり都市の強みそのものです。
気がつけば「ここも地下でつながっていた」「前より歩きやすくなっている」
そんな変化を、私たちは日常の中で何度も体験してきました。
またトイレがキレイになったり案内表示が何か国語にもなったり、AIさくらさんの案内やチカホ警備のSQ-2も稼働しはじめましたね。
写真:自律移動型警備ロボット「SQ-2」(充電中)
現在もアップデート中ですよ。
では今、私たちが何気なく使っている札幌の地下通路はどこまで広がりどれくらいの距離になっているのでしょうか。
毎年、少しずつ伸びてきた札幌の地下通路
札幌の地下通路は再開発や公共施設の整備、民間ビルの建て替えといった動きに合わせて少しずつ延びてきました。
札幌の地下通路を紹介する時の案内は以下のようにかかれていることが多いです。
「札幌駅北口から大通経由ですすきの方面までは南北方向におよそ約1.9キロ。東西方向も約1.2キロに及びます。」
さて、現在はどうかな?と思ったのでだいたいではありますが主な場所を確かめてみます。
① 南北の主軸
-
- さつきた81〜札幌駅北口地下
約 300m - 札幌駅北口地下〜南口接続
約 300m - 札幌駅前地下歩行空間
約 520m - ポールタウン
約 380m - 大通接続部・広場通路
約 200m
- さつきた81〜札幌駅北口地下
▶ 小計:約 1.7km
※札幌駅〜すすきのまでの地下ネットワーク全体(重複含む広い範囲)では 約1.9 キロ前後とされているようです(諸説あり)
② 東西方向
- オーロラタウン + 創世スクエアへの通路
約 310m 約270m - 大通駅十字コンコース(南北+東西)
約 400m - バスセンター前方面地下通路
約 800m
▶ 小計:約 1.7km
③他
- JRタワー接続
- 大通駅周辺ビル地下
- 地下駐車場連絡通路 等
▶ 控えめに見積もって 約 1.0km
▶▶▶▶合計4.4km
主な地下通路をあげてみましたが、やはり数値がアップデートされていますね。
こうした距離の数字以上に特徴的なのは「ここまで地下で歩けたのか」と感じる場面が年々増えていることです。
さつきた81からの地下通路や創世スクエアからオーロラタウンまでの地下通路もできたので年々長くなっています。
札幌の地下は、完成形を目指すのではなく更新され続けるインフラとして広がっているんですね。
写真:ポールタウンから地下直結のODORIBA。地下ならではの開放感が魅力です
通るだけではない、地下が担う賑わい創出の役割
地下通路の役割はもはや移動だけではありません。
チ・カ・ホでは日常的に展示やイベント、ポップアップショップが行われ人が滞在し立ち止まり交流する空間として機能しています。
天候に左右されず、誰でも無料で利用できる公共性の高い空間だからこそ市民活動や情報発信の場としても価値が高まっています。
これは地上の広場とは異なる、地下ならではの賑わいの形です。
再開発ビルと地下が直結することで、商業施設やオフィス、ホテルと人の流れが自然につながり街全体の回遊性を高めている点も見逃せません。
写真:チカホ内の物販
数字で見るチ・カ・ホの存在感
チ・カ・ホは、もはや単なる地下の通路ではありません。
平日でも1日あたり約6〜7万人、イベント時には約8~10万人以上が通行しており、札幌都心の人の流れを支える「地下の大動脈」と言える存在になっています。
特に人が集中するのは、朝夕の通勤・通学時間帯です。
地上では信号待ちや積雪の影響を受けやすい時間帯でも、地下は一定のペースで歩けるため多くの市民が自然と地下動線を選択しています。
日々の生活の中で、「遠回りでも地下を通る」という行動が当たり前になっていることが通行量からも読み取れます。
また、札幌ならではの特徴として季節による利用の変化も見逃せません。
雪や寒さが厳しくなる冬期には、地上移動を避けて地下を利用する人がさらに増える傾向があることが研究や調査からも示されています。
地下通路は、天候に左右されない「安心して使える移動空間」として、夏以上に冬にその価値を発揮します。
通勤や通学だけでなく、買い物や待ち合わせ・用事の合間の移動など目的は様々です。
同じ地下空間を、日常使いする市民と初めて訪れる観光客が共有している点も、チ・カ・ホの特徴と言えるでしょう。
こうした利用の積み重ねによって、地下通路は単なるインフラを超え札幌の暮らしそのものを支える生活動線として定着しています。
写真:冬のチ・カ・ホ
市民にも観光客にも欠かせない地下空間へ
地下通路は、観光客にとっても札幌らしさを感じる空間です。
雪や寒さを避けながら街を歩けること案内表示が充実していることや途中で飲食や買い物ができることは大きな魅力となっています。
一方で市民にとっては、通勤・通学、買い物、用事を済ませるための生活動線です。
座れる場所やほっと一息つけるベンチ等も増えてきてますます便利になってきていますね。
同じ空間を、立場の異なる人々がそれぞれの目的で使っている点に札幌の地下の成熟が表れています。
写真:ヒューリックスクエア札幌のチカホ直結部
札幌の未来の地下はどこへ向かうのか
これからも再開発が進めば、地下の動線や空間はさらに姿を変えていくでしょう。
大切なのは、ただ延ばすことではなく使いやすさ・居心地のよさ・そして災害時の安全性までを見据えた“進化”であることではないかと思います。
札幌の地下は、街の変化と歩調を合わせながら日々かたちを変えて私たちの暮らしを静かに支えています。
地上の変化に寄り添いながら、札幌の地下はこれからも確かに歩みを進めていくはずです。
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