規模が縮小・遅延の札幌再開発
少し前まで活発だった札幌の再開発ですが、資材高騰や人手不足の影響で規模を縮小したり、予定していた時期より遅れるパターンがたくさんでてきました。
コスト増で致し方なく規模縮小もありますが、北広島のラピダス関連もあり業者の人手不足も大きなところのようです。
札幌市内の再開発で規模の縮小、予定より遅れているものをあげていきます。
札幌駅前再開発
新幹線札幌駅を含む札幌駅南口の北5西1・2再開発が2年遅れと発表され、札幌市内及び北海道内がどよめきました。
札幌駅前にあった商業施設エスタが閉店し、札幌駅前バスターミナルも閉鎖して不便になりました。
バス停が駅前に分散され真冬のバス待ちがとても寒くなり、且つバス停の場所もわかりにくくなったため2年遅れのニュースに落胆した方も多いと思います。
北5西1・2再開発では約245mのタワービルと、バスターミナル兼商業施設ができる予定です。
2028年竣工予定が2030年竣工までのびてしまうとのこと。
2028年度までの約4年間も仮バス停となるのも長いのでは・・と思っていましたが更に最長2年遅れということのようです。
その先には便利で快適な新しい札幌駅前バスターミナルが誕生しますが、規模や着工時期を含めて再検討中とのこと。
北4西3再開発も高さ縮小
札幌駅南口目の前の旧西武跡地北4西3も高さ約200mのビルから約165mへ縮小しての再開発となるようです。
200mの前の案は確か高さ240mでした。
札幌駅南口にできるタワービルとどちらが高くなるかと競っていたかのようでした。
2棟構成で南側ビルは地上32階、地下5階の高さ約165mのタワービルとなります。
地下2階から地上4階は飲食店や物販店、
地上6階以上はオフィスになる計画。
北側のビルは地上10階、地下7階となり、ヨドバシカメラが入ります。
地下7階ということで地下通路や地下鉄南北線と直結ということになりますね。
また今まで駐車場があったためビルの地下には大型駐車場もできる予定です。
2024年に着工して2028年の完成をめざします。
札幌市役所は修繕か建て替えか
大通西1丁目にある旧NHK放送局跡地に札幌市役所が新築されるという話も、昨今の人手不足や資材高騰により見直しがはいっているようです。
現庁舎は築50年以上経っており、改修するにしてもかなり大規模なものになり費用が増えてしまいます。
いずれ移転するのであれば、改修よりも移転に踏み切った方がよい気もしますがその辺の判断をどのようにしていくのかは2024年度中に決定する模様です。
旧NHK跡地が新しい札幌市役所になるというお話だったけど、建設費高騰で現庁舎の改修になるかもしれないんですって😅😥
耐震的に問題ないのであれば、それもありなのかも。税金ですしね😳
ってことはNHK跡地はどうするんだろう?と思ってしまいます🧐https://t.co/QNGXLQ1mYy pic.twitter.com/WwtM1yIw4v— しょーこ@札幌クリップ (@kotton105910) February 18, 2024
大通東1,2丁目再開発
旧四季劇場がある場所や北海道電力本店がある大通東1丁目とその隣の敷地にある駐車場大通東2丁目は再開発が予定されていたものの進んでいない状態です。
高さ120mのタワービルにオフィスや商業施設、東2丁目には美術館やホテルが計画されています。
かなり広い範囲の大型再開発となります。
滞っている理由はやはり同じく資材高騰や人手不足でしょうね。
ただ、旧四季劇場が2025年3月で閉館すると発表されましたのでそれ以後に今後どのようにしていくのかという構想がわかるかもしれません。
北海道電力も中央バス札幌ターミナルの建物もかなり老朽化していますし、規模を縮小してでも再開発は進んでいくのではないかと思います。
北海道電力の社員は1万人程いらっしゃるそうなので、周りにオフィスができてから分散させて入居し、建て替えに入るのかもしれません。
北海道ビル、ホテルオークラ
札幌市の中心部にはその他にも解体は進んでいるのに、なかなか次の建物が建てられる兆候が見られない場所は複数あります。
ホテルオークラ跡地も2021年9月に閉館し解体されました。
同じ場所にまたホテルが計画されていますが採算が見通せずに着工できないでいたようです。
現在も囲いがされています。
北海道ビルも囲いがされており着工する気配がありません。
2023年末には工事の見通しがたっていないと聞いた北海道ビル跡地。
「ここにたつ」というナゾの文字。
文の最初なのか終わりなのかもわからず💦囲い横にあるテープにも不思議な文が😅
これなんでしょ。気になる🧐誰か教えて〜。 pic.twitter.com/Z2NhbOIfVv— しょーこ@札幌クリップ (@kotton105910) February 7, 2024
両者ともデベロッパー大手の三菱地所です。
建設コスト上昇を含む複合的な要因で止まっているものと思われます。
まとめ
オリンピック招致中止と新幹線札幌駅延伸も延期となりそうなので札幌市の経済はしばらくは縮小となりそうです。
ラピダスの次世代半導体工場の建設が千歳で始まっており、2027年4月には半導体製造を開始させたいとしています。
そちらに人手をとられることもあり、札幌市内の再開発はますます遅れが発生してくる可能性もあります。
札幌の建設コストは直近2年で2割ほど上昇している模様です。
札幌クリップでは、今後も難航する再開発事業を追っていきます。