「ヒルトン札幌パークホテル」建設が白紙へ
中島公園で計画されていた大規模再開発のホテルとMICEの複合施設整備を白紙に戻すことに決定しました。
コロナウイルスの感染拡大が影響で、外国人観光客がとだえたため仕切り直しを迫られているようです。
2019年から注目されはじめた事業費約350億円もの大規模再開発が、新型コロナウイルスの影響で雲行きがあやしくなってきました。
札幌で初めての高級ホテルと大型MICE施設ができるということで注目があつまっていましたが、仕切り直しとはいえ延期とはいわれていないので実質の中止に近い状況になってしまっています。
https://sapporokara.com/2020/01/23/nakajimakouen-2/
中島公園周辺再開発とは
「札幌パークホテル」を運営するグランビスタホテル&リゾートとヒルトンがフランチャイズ契約したのは2019年3月頃です。
ヒルトンは、「日本の都市公園100選」に選定されている中島公園や歴史的に重要な建物、コンサートホール、すすきのから徒歩圏という立地等で「札幌パークホテル」を評価し、2023年には「ヒルトン札幌パークホテル」として建て直す予定がありました。
一年を通じての自然の移ろいや2030年の北海道新幹線札幌延伸、冬季オリンピックへの招致、観光客の人気等ももちろん見据えての決定だったと思われます。
札幌市はホテルの建て替えに合わせてMICEとの複合施設を建設する予定でした。
引用:札幌市 MICEとホテルの複合施設と中島公園のイメージ
ホテルの当初の計画は以下でした。
ホテル事業計画概要
名称:ヒルトン札幌パークホテル
所在地:北海道札幌市中央区南10条西3丁目
客室数:約350室(予定)
付帯施設:レストラン・フィットネスジムプール・バンケット・チャペル等
開業:2023年予定
札幌市はホテルに隣接させるMICE施設を南北線中島公園駅から直結にして公園および展望テラス等を造り、にぎわいを創出させる予定でいました。
引用:札幌市 中島公園駅周辺地区まちづくり基本構想(案)
MICE施設は2025年完成予定とされていましたが、とても残念。
中島公園周辺は投資過熱ぎみだったのに・・
ヒルトンホテルができると決定した頃から、民間企業の投資が過熱気味だった中島公園周辺。
旧キリンビール跡地を積水ハウスが取得し、ヤマハ跡地をフランス大手のアクサグループが取得し高級ホテルが複数できるのではとされていました。
2020年の初めにこういった話になっていましたが、両社のホテルの話が継続や中止の話はわかりませんがヒルトンが撤退となると周辺の企業も仕切り直しということも否めないと思われます。
このままコロナウイルス感染拡大の影響が続いてしまえば、観光客はおろかMICEで他国の要人がくるということもなくなってしまいます。
よって、投資という面では魅力的ではなくなったというのは当然のことです。
中島公園にハイグレードホテル集結は青写真となってしまうのか、札幌パークホテルは老朽化も進んでいるため今後の動きも気になります。
コロナの影響で再開発が不透明に
札幌駅前再開発やすすきのラフィラ跡地再開発は、コロナウイルスが広がってきてからもニュースで取り上げられておりあまり影響がないのかなと思っていました。
でも、ここにきて世界のヒルトンが現況を見て仕切り直しの判断。
それに付随して行われようとしていた中島公園の大型再開発も見直しということになってしまいました。
延期とは言っていない所がとても気になるところです。
少なからずコロナの影響で再開発の中止や延期が起こるのではと思っていたものの、中島公園とホテル、MICE施設の複合再開発で観光客だけではなく札幌市民も憩いの場として楽しめる場所だと思っていたので残念です。
今後も札幌市内の再開発がどうなっていくかが心配です。