札幌-その他

札幌の歩道橋撤去 市内にあるユニークな歩道橋も紹介

横断歩道橋の撤去が相次ぐ

札幌市内にある横断歩道橋が少なくなっていることをご存知でしょうか。

歩道橋はこれまで交通安全に大きく貢献してきました。

2002年に警察庁が「歩車分離式信号に関する指針」を出したことで、歩行者と車両を分けた信号の設置が進み横断歩道が増え、歩道橋の必要性が少しずつなくなってきました。

信号

引用:JAF 歩車分離信号における歩行者の動き

札幌市内にある歩道橋は約67橋あり(H29現在)大部分は50年程経過しているものが多く、老朽化や周辺環境の変化によって不必要なものが増えてきています。

更新時期を迎えた橋が、修繕で強固なものになり利用されている面もありますが、地元の方の要請で更新時期を迎える前に撤去した横断歩道橋もあるようです。

少子化の影響で小学校が統廃合され通学路が変わっていたり、高齢化社会によって階段の上り下りをする人の割合が減ってきたことにより、利用する人が減ってきたんですね。

安全性の点検は行っているものの、使用する人が減ったことで見た目にも老朽化の激しい歩道橋も多くあります。

老朽化

札幌市の撤去された歩道橋

札幌市では、「歩道橋のあり方検討委員会」を開催し、撤去の考え方を整理して順次地域に撤去提案をしています。

撤去

引用:札幌市

たとえば、中島公園にあるパークホテル前にあった歩道橋(南10西3)は2020年10月に撤去されました。

中島公園歩道橋

歩道橋を利用していた方やいつも見ていた風景が変わることで、残念に思う方も少なくないようです。

札幌パークホテルは2023年に「ヒルトン札幌パークホテル」と改め開業し中島公園駅直結となる再開発が予定されていましたが、コロナの影響で話は白紙となりました。

周辺には、同じくハイグレードなホテルやオフィス機能を備えた複合ビルが計画されています。

利用者の減少や周辺環境が変わることで撤去された模様です。

また、札幌駅前南口のエスタや札幌バスターミナルと北5西1(新しいタワービルができる場所)を結んでいた歩道橋も2022年10月頃に撤去されました。

こちらは札幌駅南口再開発や新幹線札幌駅ができるためです。

なくなったぁ

現在は撤去されており、JR路線までの見晴らしがよい状態になっています。

札幌のユニークな歩道橋 〇×橋もあり

菊水駅近くにある「菊水円形歩道橋」は、南郷通、菊水旭山公園通、道道526号などの6本の道路が交差する所にある歩道橋です。

円形

「円形歩道橋」は現在では色々な場所にありますが、「菊水円形歩道橋」が日本で1番初めにできた円形歩道橋といわれています。

6差路もあるので札幌交通の難所ともいえますね。

6差路

設置されたのは1971年で直径56m、一周は180m弱となります。

人と車が安全に通行するためには必要不可欠な歩道橋で舗装・塗装、照明灯の更新、橋脚基礎コンクリートの補修などを2022年に完了しておりキレイな歩道橋です。

階段が雪で凍結しにくいようになっており安心です。

円形

 

 

円形歩道橋の次はクロスされている歩道橋があるので比較してみます。

大通東7丁目の北海道テレビ(TVh)さん目の前の歩道橋です。

下から見るとクロスされているのがわかります。

クロス歩道橋交差

横断歩道がないため💦使用する方は多いようで撤去の心配はなさそうです。

https://sapporokara.com/2023/02/15/hokoushadousenn/

そして新しい歩道橋といえば、新さっぽろの「アクティブリンク」。

なかなか新しい歩道橋は造られませんがこちらは再開発の一環で、楕円で絶妙なバランスをとり合理性をもって建てられています。

病院、ホテル、商業施設と接続し、便利に回遊できる仕組みです。

現代の最新の歩道橋といえます。

アクティブリンク内側
アクティブリンク
新さっぽろの空中歩廊「アクティブリンク」が完成 美しい楕円形の新しい街2022年7月3日に新さっぽろの空中歩廊「アクティブリンク」が完成しました。7つの施設とリンクしている美しい楕円形の建物です。 最新の建築技術がつめこまれたこの建物。とても美しく開放的です。新札幌の人の流れが変わっていきます。...

札幌市の歩道橋のあり方

札幌市では、「歩道橋の撤去に対する考え方」として検討協議した概要や撤去後の交通安全対策についてを公開しています。

撤去して横断歩道を造って終わりというわけではなく、橋があった場合となかった場合で事故の状況等をきちんと比較して対策しています。

自分の経験から言うと横断歩道が周辺になく歩道橋がある場合、とても遠いところにあって面倒になったことがあります・・

ただ、歩道橋がある場所は交通の難所といえる場所なので致し方ない部分もありますね。

どうしても必要となる場所もあるはずです。

そういった場合は補強工事をしたり、修繕したりして歩道橋を保っています。

歩道橋を撤去することにより道路の幅が広がり、周辺の景観がよくなることや歩行空間が広がること、除雪した雪を置くスペースが増えること等のメリットもあがっています。

すべての歩道橋を撤去するわけではないですが、札幌市としては管理する歩道橋を減少させていく方向にあるようです。

まとめ

札幌の歩道橋が減少していることと様々な歩道橋を紹介しました。

何度も通っている道なのに何か違うと思った時、もしかすると歩道橋の撤去で少し景色が変わっているせいかもしれないですね。

ミニサイズ

ちなみにテレビ塔前の創成川にかかる小さな円形歩道橋はモニュメントです。

1人でしか歩けない程の幅の歩道橋は、創成川と大通が交わる地点に、札幌の起点シンボルとして制作されたモニュメントで「スノーリング」というそうですよ。

札幌の素敵な景色の中にキャットウォークのような作品は面白い。

snow

札幌には色々な歩道橋があり楽しいですね。

今後もビルや商業施設等の建物だけではなく、道路や橋等も変わっていく予定です。

北口工事
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