買い物弱者、道内1割も
食材の買い物は日々の生活に欠かせませんが、移動手段がなかったり足腰が悪くなったりして、買い物に困難を感じている高齢者は多いようです。
住民基本台帳によると札幌市は、65歳以上の高齢者の割合が27.7%をしめています。
全人口1,960,829人のうち高齢者が554,123人(2021年4月現在)
札幌市内でも場所によっては不便なところもあり、自宅から最寄り駅へ歩くのには遠く、車の免許はなく、バスは1時間に1本というところにお住いの方もいらっしゃいます。
特に冬の間は、足元が悪いので高齢者にとっては危険も伴い外にでられないという方が少なからずいらっしゃいます。
コロナ禍においてネットスーパーでも買い物弱者
ネットスーパーは買い物弱者となってしまった高齢者の強い味方ではありますが、利用のハードルが高くなかなか浸透していません。
例えばそもそもインターネット環境がないという問題。
スマホを持っていても使い方がわからない、小さな文字が読みにくい、登録ができない等と色々とあります。
更に、コロナ禍において他の方との接触を最小限に抑えることを考えれば、ネットスーパーの需要も高まっていることからアクセスしにくかったり希望の日時に指定できないことが多いです。
コープさっぽろ「トドッグ」が人気なのは、紙やカタログ冊子が届いてチェックをいれて翌週同じ時間に配達されるという仕組みが高齢者に分かりやすいからですよね。
札幌で利用できるネットスーパー
ただ、インターネット環境があって注文ができるというハードルをクリアすると楽になるので、まだネットスーパーを試したことがない人にはオススメします。
札幌では、イオンやイトーヨーカドー、楽天・西友のネットスーパーなど全国展開のものがあります。
自宅が配達地域に含まれているかどうかの確認が必要ですが、わからなければ実店舗でも教えていただけますよ。
普段利用されている地域のスーパーやコンビニがネットスーパーを展開していたりしていることもあるので、そういったなじみのある店舗の方が安心できますね。
また、地域のネットスーパーをさがしてご家族が注文してあげたり、やり方を教えてあげるのも孝行となるかもしれません。
スーパーまで足を運ばずに食べ物や日用品を宅配してもらえたら、重い物やかさばる物を運ぶことが難しくなった高齢者でも手軽に必要なものを手に入れることができます。
ネットスーパーを「なんだか難しそう」と感じて避けている高齢者の背中を少し押してみてください。
そのことで今まで困っていたことが解決するかもしれませんよ。
どんな場所でも増える買い物弱者
コロナ流行でネット利用が加速していますが、都会や地方等の場所が関係なく買い物弱者は増えているようです。
それは対面販売をする店舗が減ってきているからです。
札幌市においては身近にあった小売店や市場が閉鎖され、郊外型のスーパーに集約されるようになってきているため、ますます「買い物弱者」が増えてきています。
食品等は実際に自分の目で見て購入したい人も多いかと思います。
ネットスーパーは1つの買い物手段であるだけですから、ベストとはいいきれませんよね。
農林水産省でも「買い物弱者」について問題視しています。
札幌市や民間業者も高齢者に寄り添った配食サービスやタクシーチケット配布等を行っていますが、その制度じたいを知らない人ご高齢の方もいます。
周りの高齢者に声掛けしてみるのも地域貢献につながることかもしれないですね。
買い物に困っている方には意外と知られていないネットスーパーや買い物代行サービス等の情報をうまく広げていけると、買い物弱者人口も減ってくるのではないでしょうか。