札幌都心アクセス道路とは
札幌都心部と高速ICの渋滞緩和するために「都心アクセス道路」を計画しています。
すすきの方面から大通方面に抜ける創成トンネルは1km程ありますが、その先の創成川通(国道5号線)の札幌北ICまでの4.5kmを地下道路にしようとするものです。
引用:創成川通の都市計画に関する説明会資料
現状は、都心から一番近い札幌北ICの料金所の渋滞、一般道は道幅が狭い箇所があったり信号交差点が多いという問題があり、慢性的に渋滞が発生しています。
朝夕のラッシュ時や冬期積雪時にはさらに渋滞箇所が増え、死傷事故も多く発生しており、早急な対策が必要となります。
住所でいうと札幌市中央区南5条西 1 丁目 ~ 札幌市北区北36条西2丁目になります。
現在ある創成トンネルの約1.1kmと新しく造る予定の都心アクセス道路区間をつなげると約 5,540mです。
地下になることで工事費はかかってしまいますが、積雪や混雑を気にせず今までよりも早く行き来できるようになります。
2030年完成予定となっています。
引用:札幌市総合交通計画 2020年9月資料より
まちの再開発にあわせて都心アクセス道路も計画
都心アクセス道路をつくろうというきっかけとなったのはやはり北海道新幹線延伸や2030年冬季オリンピック招致に向けてのようです。
北海道新幹線延伸が大東案に決定し、乗り入れ場所が確定したことにより札幌駅周辺の再開発も動きはじめました。
南口には、交通結節点ということでバスターミナルも建て直すこととなっています。
そのバスが渋滞で動けない状態では、今までと何ら変わりないことになってしまいます。
札幌は人口100万人以上の政令市の中で最寄りの高速ICまでの距離が一番遠いそうです。
更に札幌の冬は雪の影響での渋滞があり、道民にとっては日常であっても他の地方の人には渋滞時間がよめないのが致命的です。
引用:創成川通の都市計画に関する説明会資料
せっかく観光客やビジネスで札幌に訪れる人がいても車で移動する人は、到着までに時間がかかってしまうんですね。
反対に札幌市内から出る人にとっても同様で渋滞はストレスになります。
冬にオリンピック招致となった時に定時に動ける交通道路は必須。
また死傷事故が多い道路で、渋滞がひどく救急車が通れない事態も多々発生しています。
創成川通りの死傷事故率は、全道の国道平均の約6倍だそうです。
渋滞だけではなく医療の現場にも負担大になっているんですね。
都心アクセス道路に期待される効果
都心アクセス道路が必要な理由はたくさんあります。
・都心アクセスの時間短縮で渋滞や事故が軽減
・観光やビジネスでの道内拠点の移動を支援
・救急搬送時間の短縮
・災害時の際の空港、港湾との連携
・物流の効率化 etc…
地下トンネルができるので、その上の創成川公園も北に延長する話も検討中です。
再開発でビルの建て替え等も活発ですが、公共交通ネットワークの骨格となる「都心アクセス道路」の整備で街がますます変わっていく予定です。
札幌市の「創成川通説明会資料」