札幌駅前通り老舗ビルも建て替えへ
札幌駅前通にある老舗ビル「北海道ビル」と「道銀ビル」にも建て替えの話があがってきました。
北海道ビルは、北2西4にあり三菱地所が1962年に建てたビルです。
札幌グランドホテルの向かい側というとお分かりになる方も多いと思います。
当時には最先端の建築技術で、新工法を使い話題になったビルです。
その時代は冬は雪や凍結が影響するため工事を中断していたのですが、北海道ビルは仮屋根や暖房をつけてはじめて作業し工期が十八ヵ月という前例のない短期でできたビルなのだそうです。
2000年に全面リニューアルしましたが竣工から約57年の歳月がたち老朽化しています。
見た目はそれほど古く感じなかったのはリニューアルしていたためだったんですね。
ビルに入ると昔のビルによくある重厚感が感じられます。
2022年には閉館解体予定ですが、その後の建物計画はただいま検討中です。
写真:北海道ビル(引用:三菱地所)
そして道銀ビルは、札幌駅前通と大通公園が交差する場所にある歴史あるビルです。
1951年に竣工し、戦後の北海道経済に大きな役割を担ってきた銀行ビルです。
こちらは北海道ビルよりも古く約築69年にもなります。
地下鉄駅出入口になっているので利用する方も多いと思います。
入口やビル内部に入ると歴史を感じられます。
道銀ビルは、大通公園沿いの隣にある新大通ビルとの一体再開発となるようです。
詳細はまだわかっていません。
道銀ビルと新大通りビルで西4丁目を占めているので、かなり大きな再開発となります。
現在でも地下から地上への出入口が4カ所あり、たくさんの店舗も入っていることから解体から竣工までは多くの時間が必要となると思います。
札幌駅前通の建て替えビル
2020年4月に竣工した大同生命ビルをはじめ駅前通りは、新しいビルがたくさんあります。
北海道ビルは、目の前に札幌グランドホテルがあるもののオフィスビルとしては周辺の再開発やビル建て替えに取り残された感は否めません。
マップに書き出してみるとわかりやすいですね。
道銀ビルも、札幌駅前通りと大通公園が交差している四つ角を見てみると残る一角ということがわかります。
オフィスビル建て替えの理由
札幌で冬季オリンピックが開かれたのが1972年のことで、その頃に建てらたビルが多いために建て替えラッシュが続いているといわれています。
でも、今回発表があった北海道ビルや道銀ビルはそれよりも前に建てられたビルです。
周辺ビルの建て替えや時代にあったビルへという理由もありますが、札幌市内のオフィスビル不足も理由の一つだと思っています。
札幌市は企業立地を促進するためにコールセンターやバックオフィス、工場やICT等の支援補助を行い誘導してきました。
その器であるビル自体が足りなくなってきているようです。
ところがタイミングわるくもコロナ騒動で在宅勤務が推奨されて、オフィスの意味を問われる時代に突入・・・
少し先行きが見えなくなってきましたが、ここで決断するということは企業も確信をもって前に進もうという表れだと思っています。
札幌駅前通りがどのように変わっていくのか楽しみに待ちたいと思います。