札幌市の民泊登録数
札幌市は、東京・大阪に次ぎ民泊の登録件数が第3位となっています。
札幌市が2019年7月に更新した民泊の件数を見ると865 件 となっていました。
宿泊利用者はやはり外国人が圧倒的に多く利用されている様です。
「民泊」の営業を認める住宅宿泊事業法は2017年6月に施行され、札幌市内でも増加していきました。
登録制にはしているものの未だ無許可運営している民泊もあるようです。
苦情も増えてきたために札幌市は無許可民泊の取締り強化のため民泊サービス通報窓口を設けたり、条例で規制したりしています。
法人以外にも個人で事業を起こされる方もいるため、一定の制限を設けたんですね。
例えば、
小中学校周辺と住居専用地域等で、年末年始などを除き土日のみの営業に制限されています。
確かに子供がたくさんいる場所や時間に、多くの観光客等がいると混雑やトラブルが起こりそうですもんね。
民泊苦情の影響
どういった苦情があるかというと主には、騒音やゴミ出し等での周辺住民とのトラブルです。
夜中の騒音やゴミ収集日以外にゴミを出す、ひどい時はエレベータ内に唾を吐くなど他の住民に影響を与えるようなものです。
無許可で民泊をしている所を放置しないため「民泊ポリス」というものあり、情報提供を受け付けてパトロールしたり依頼したりというサービスも見られます。
札幌市でも無許可ではないかと思ったら通報できる問い合わせ窓口や民泊事業を始めたいと思う方の講習会もあります。
2017年の最初の頃は、民泊サイト大手のAirbnbには札幌市内の物件が約1,000室以上掲載されていましたが、その大半が無許可営業と見られていました。
札幌市の対策強化により、無許可民泊は減ってきていますが「民泊サービス通報窓口」には今でも様々な相談がされている様です。
不動産流通にも影響
賃貸や分譲で入居する場合、マンションに民泊できる部屋があることに後で気づくことが多くあり問題となっています。
普通に考えて、自分の住んでいる所に不特定多数の人が出入りできるといい気分はしませんよね。
マンションの管理規約で民泊を禁止していることもありますので、民泊事業をしたいと考えている人も民泊できる部屋が身近にあると嫌だと考えている人もそういった確認が必要になってくる時代なのかもしれません。
また、不動産購入を考えている方は、不動産価値に影響してくることも念頭におかなくてはいけません。
民泊とは?
そもそも民泊とは、「個人宅に宿泊すること」を意味します。
年間180日を超える営業をしてはいけないことや、その場所に住民票があること等の条件があります。
ホテルや旅館のような宿泊施設ではなく、個人の自宅やマンションの一室などに宿泊することです。
民泊が増えるきっかけをつくったのが「Airbnb(エアービーアンドビー)」です。
Airbnbは、空き部屋を貸したい人と部屋を借りたい観光客とをマッチングするアメリカ発の民泊仲介サイトです。
宿泊したい旅行者と部屋を貸したい個人とをネットを通じてマッチングを行います。
Airbnbが成長してくると、Boooking.comや楽天グループも民泊サイトに参入しはじめ、昨今の空き家問題もあり増え続け現在に至ります。
まとめ
日本は「観光立国」の実現に向けてインバウンド対策をしていきます。
外国人観光客を2020年までに4000万人、2030年までに6000万人を目指すという計画です。
2020年には東京オリンピック、2025年には国際博覧会(大阪万博)がひかえていますが、宿泊先が少なく予約しにくくなることがわかっています。
そのため、国も民間企業も個人も民泊施設に目を付けて増えてきているものと思われます。
札幌市の民泊登録リストを見てみましたが、自分の住んでいるマンションには登録がなかったもののすぐ近くのマンションや戸建てには登録があり少し驚きました。
一覧を見て自分の家の周辺にも民泊施設があるということを認識しておくと、災害の時等の緊急時に外国人に手助けすることができたり騒音等の苦情の時も相談場所が明確になり早期解決につながるかもしれません。
民泊事業をしたい人と民泊をしたい人のマナー、そしてその近隣住民の理解や認識が安心となり、民泊普及につながっていくといいなと思います。