札幌市内のサービス付高齢者住宅は増加中
最近は札幌市内にサ高住(サービス付高齢者住宅)がどんどん建ちはじめています。
入居者の半数は札幌市外の、釧路や旭川など道内他都市からの転入だということです。
高齢者が賃貸借契約で入居し、見守りなどの生活支援を受けられるサ高住は、2011年に法改正で急増中です。(賃貸物件が高齢者が借りにくいという問題もありそうですよね)
道内の登録数は、6月20日現在で1万8459戸あるそうです。
そのうち札幌市は1万804戸で道内の約6割を占めています。
☆中央区 2424戸 ☆清田区 667戸
☆北区 1135戸 ☆厚別区 467戸
☆白石区 1354戸 ☆西区 987戸
☆東区 1146戸 ☆手稲区 467戸
☆豊平区 1154戸 ☆南区 442戸
東京23区(7670戸)や大阪市(7658戸)などを大きく上回っているのは、札幌の気候や土地の広さ、病院の利便性、交通の便等と考えられます。
サービス付き高齢者住宅とは
サービス付き高齢者向け住宅とは、「高齢者住まい法」の改正により創設された「介護・医療と連携し、高齢者の安心を支えるサービスを提供するバリアフリー構造の住宅」のことです。
この制度は、高齢者が安心して生活できる住まいづくりを推進するために制定されました。
住宅としての居室の広さや設備、バリアフリーといったハード面の条件とケアの専門家による安否確認や生活相談サービスを提供して、高齢者が安心して暮らすことができる環境を整えています。
サ高住の建設には、国からの補助金が出ています。
新築工事に対して1戸あたり約100万円の補助金が出るため、JR北海道など他業種が遊休地をサ高住に活用する事例が相次いでいる様です。
こういった補助金制度もあることから、札幌市は、サ高住の他にも老人ホームの数が多く、高齢化に伴って施設の数は増え続けています。
介護業界の今、倒産や廃業相次ぐ
介護業界では、倒産や廃業が急増しています。
東京商工リサーチのデータによれば2018年に入ってからも介護事業の倒産件数は増えており、過去最高値だった去年をも抜く勢いです。
倒産の原因は、同業他社との競争激化、介護職員が不足している中で離職を防ぐための人件費上昇のためという理由があげられいます。
去年7月には、札幌市を中心にグループホームや有料老人ホームなど23施設(居室数1600以上)を運営していた介護事業者「ほくおうサービス」グループ5社が、札幌地裁へ自己破産を申請しました。
道内では最大規模を誇っていた事業者だけに、入居者やその家族従業員等、業界全体に大きな衝撃が走ったのは記憶に新しいです。
介護施設が破産したら補助金は無駄になる
10年間運営を続けなければ、補助金は返却しなくてはいけないというルールがあります。
でも、破産してしまった場合には返還のしようがありません。
廃業が増え続ければ、それだけ補助金の無駄遣いになってしまいます。
補助金は私たちが支払っている税金です(><)
サ高住、札幌市内にたくさん増えていいね!ではなく、もっと違う角度から見ることもしなくてはいけないと思います。
札幌市の高齢者人口
札幌市の高齢化率は、2015年時点で25%、2020年で28%、2035年には35%と予想されています。
高齢化社会が加速するということは、医療需要が増加することになります。
上記のことをふまえてまちづくりが計画されているため、医療機関もサ高住も増えてきています。
まとめと考察
札幌市は北海道内では一極集中で人口が増えており、他の市町村との状況は異なっています。
高齢化の影響があり、高齢者が安心して自立した生活を送ることができる施設が増え、医療機関も一極集中しているということがわかります。
個人的には、このままの補助金(税金)の使い方では、「地方創生」どころか地方消滅を促進していくのではないかと思います。
札幌市も今後生き残っていくために必死なのかもしれませんが、これでいいのかなという疑問はあります。
一方で、豪華なサ高住で過ごすお年寄りがうらやましくもあります。
今後も増えていく一方でしょうね。
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