地下鉄延伸と人口増の関係
最近、地下鉄延伸の話題があがっています。
「東西線の手稲延伸」と「東豊線の清田延伸」の2件も。
かつて何度も地下鉄延伸の話は浮上しましたが、今なぜまたその話が浮上しているのか。
札幌は2021年より人口減となっていますが、札幌市周辺の都市は人口増になっていることからもしかしたら地下鉄需要も今よりは未来の方があるかも？！
地下鉄延伸と人口増加についてを考えてみます。
※2023年4月の選挙の影響もありますが、私のブログでは不記載とします。
地下鉄東西線の手稲延伸について
北海道科学大学と手稲区住民などで構成される「地下鉄東西線手稲区延伸期成会連合会」が2023年3月24日に発足されます。
地下鉄東西線の手稲への延伸を目指して各自治体や団体に働きかけを行う模様。
手稲駅への地下鉄延伸の話は1986年からありました。
でも、全体の地下鉄利用者が減ってきたことで話は消えてしまいました。
再び話があがったのが2016年に日本ハムファイターズの新球場の話で手稲区の公園が誘致場所の候補であがった時です。
結局、北広島市に決定したのでまたも立ち消え。
そして2023年4月から豊平区にある北海道科学大学高校が、手稲区前田にある北海道科学大学近くのキャンパスへ移転することで話が再びあがりました。
これにより手稲方面への通勤通学需要が高まり、全体で約6000人が行き来することとなり「地下鉄東西線手稲区延伸期成会連合会」ができる形となりました。
これに対し札幌市は、「バス路線の混み具合をみても採算がとれるというところはない」としており具体的な計画はないとしています。
ちなみに宮の沢駅は建設時の仮称が「手稲東駅」でした。
地下鉄南北線も東西線も電子掲示板がカラーになってましたよ。
桜の花びら🌸部分が季節によって変わる感じかな☺️ pic.twitter.com/p2fQT4s2Re— しょーこ＠札幌クリップ (@kotton105910) March 6, 2023
地下鉄東豊線の清田延伸について
東豊線は札幌市東区の栄町駅と豊平区福住駅を結ぶ地下鉄です。
福住駅から清田方面に延伸する構想が昔からあり、それを見越して引っ越した方もいると聞きます。
2011年には延伸区間が4.2ｋｍの4駅を新設する計画があり、概算工事費853億円、1日利用者数は2030年で4万3900人と試算までされていました。
写真：2018年末頃の東豊線
その後、国の補助を受ける場合は30年以内の累積黒字化が条件となり、延伸の事業化には消極的になり消えていったようです。
今回、再度話があがったのは札幌ドーム周辺の土地利用について、オリンピック招致を踏まえた活用の仕方を検討していることから再浮上した模様。
札幌市は、清田への延伸は、「プラスに働くのか検証したい」と前向きな発言をしています。
（ちなみに現在の秋元市長は地下鉄清田方面延伸を公約としています。）
今更ですが、札幌ドームをファイターズが去る前に整備しておけば、東豊線の赤字も少し違っていたかもしれないと思うのは私だけではないはず。
札幌周辺都市の人口増
札幌はずっと増加傾向であった人口が、2021年以降に人口減少に転じました。
ところが、札幌都市圏といわれている周辺の都市、千歳市・恵庭市・江別市は着実に人口増となってきています。
北広島市も「エスコンフィールド北海道」がオープンしたことにより今後は人口増が見込まれている様です。
更には2023年3月上旬に千歳市にラピダス社が工場建設を決めたことで今後も更に人口増になっていくと考えられます。
ラピタス社とは次世代半導体の国産化を目指す会社で北海道の歴史の中では過去最大の投資案件といわれています。
工場や研究所が整備されれば、北海道が最先端地域になるという大転換がやってくる可能性もあります。
ラピダス社の投資規模は3兆円規模で、今後はかりしれない影響を与えるとさえいわれています。
地下鉄が使用されれば延伸できるわけですから、もしも清田区から新千歳空港までの地域の人口が増えたら延伸もされるかも？！
札幌商圏：青が濃いほど人口が多い
まとめ
勝手な私の想像ですが・・
札幌市清田区の先には野球で湧く北広島市、その先にはラピタス社進出で湧く千歳市と考えると今後清田方面への地下鉄延伸は夢物語ではないかもしれません。
札幌地下鉄の総距離は現在、３路線で48.0ｋｍ。
札幌ドームから新千歳空港まで直線距離で約40ｋｍ。
赤字がつづく今の札幌交通局にはあり得ないことかもしれませんが、市を跨いで北広島市や千歳市が潤えば可能（？！）かもしれません。
でも、叶うとしても数十年後になりそうですね💦
「地下鉄延伸と人口増」は、きってもきれない因果関係ではないでしょうか。
