札幌-再開発

新幹線札幌駅への予定ルート・工事進捗 オリンピックの有無も関係する?!

北海道新幹線

北海道新幹線札幌駅は2030年度に間に合うのか

2030年度の開業が予定されている北海道新幹線の札幌延伸工事が難航しているのは道民であれば承知のことと思います。

では、何が問題になっているのか、複数あるのであげていきます。

・全長約211.9kmのうちトンネル部分が約80%の約168.9kmあるため掘削に時間がかかる(2022年12月16日時点では17トンネルのうち開通は5トンネル)

・1兆6700億円と見込んでいた建設費が物価高で1.4倍に膨張し地元負荷が多くなった

・トンネルの土砂を受け入れてくれる場所がなく工事が遅れている

トンネル

引用:JRTT 鉄道・運輸機構

もしも開業が遅れれば、札幌市が目指す2030年の冬季オリンピック招致にも影響する可能性もあります。

でも、その2030年冬季オリンピック開催も東京オリンピックの不祥事が問題化して難しいこともあり日本オリンピック委員会(JOC)が12/20に「積極的な機運醸成活動を当面休止する」と発表しました。

また、札幌市民の同意が得られずにいることも最近ニュースで流れましたね。

2030年オリンピックの開催場所は2023年秋に決定する予定でしたが、気候変動などへの対応策協議が優先ということで無期限延期となっています。

2024年もしくは2025年には決定する予定ですが、それまで宙ぶらりんのまま札幌の再開発や新幹線札幌駅延伸を進めていくこととなります。

 

でも、そもそも「間に合うのか?」はオリンピックに間に合うのかという意味合いになるのでオリンピックが開催されなければ最初の予定通り2035年開業でいいのではとも思います。

急がずに堅実に進んだ方がいいのでは?と思うのは私だけでしょうか。

北海道にとって明るいはずだった「2030年」はどうなる?!

2030年冬季オリンピックに向け月寒団地を選手村へ、月寒体育館建替え等施設整備2030年冬季オリンピックを招致している札幌市。それに向けて施設の新設や改修も始まる予定です。 まだオリンピック開催都市の確定はしていない段階で動き始めるのはなぜなのか。札幌市がオリンピックを招致したい理由は何なのか考えてみました。...

北海道新幹線の駅とルート

新函館北斗駅から札幌駅までの間には何がいくつあるのかとルートをみていきましょう。

6駅で構成

新函館北斗駅(北斗市)→新八雲(仮称)駅(八雲町)→長万部駅(長万部町)

→倶知安駅(倶知安町)→新小樽(仮称)駅(小樽市)→ 札幌駅(札幌市)

17か所のトンネル約168.9km

橋りょう約4.3km

高架橋約27.3km

路盤約11.4km

☆ルート

札幌市内のルートをみていきましょう。

札幌市内に一番近いのは札樽トンネルです。

札樽トンネルは26.2kmあり、新北斗駅から新八雲駅(仮称)を結ぶ渡島トンネル32.67kmの次に長いトンネルとなります。

札樽トンネルから高架橋によって新幹線が入ってくるので、札幌市内で新幹線の姿を見られるのは札幌駅近くになってからです。

JR既存駅の稲積公園駅~発寒駅~発寒中央駅~琴似駅~桑園駅のJR線路と平行に地下を走ります。

地下

引用:札幌市

植物園の北側北6西8丁目から10丁目くらいの場所、ちょうど「桑園延命地蔵尊」があるあたりから見えるものと思われます。

現在は通行止めになり工事をしている場所ですね。

地下

引用:札幌市

詳しいルート図はコチラ(※1~5にマップが分かれてます)

北海道新幹線とは

そもそも北海道新幹線とは、どういったものなのかと基本に戻ってみます。

北海道新幹線は、函館・小樽を経由して札幌に至る路線です。

新函館北斗駅から札幌間の線路は約212kmの予定。

北海道新幹線マップ

引用:JRTT 鉄道・運輸機構

新青森・新函館北斗間の開業した2016年から概ね20年後完成の予定で計画されました。

ところが2015年に沿線地方公共団体の最大限の取り組みを前提として、5年前倒しして2030年度末の完成を目指すことと訂正されました。

この時点で素人目には、そんなに簡単に5年も短縮できるものなの?という疑問を持たずにはいられませんでした。

関係者が一番驚いたでしょうね。

人口が減っていくのもあり札幌市としてはなんとしても新幹線をオリンピックに間に合わせて開催にこぎつけたい思いなんでしょうね。

新幹線札幌駅開業とオリンピック

1972年の札幌オリンピックは、たくさんのビルや施設ができ現在の札幌の礎をつくりました。

地下鉄の開通や地下街の建設で人口が増え、近代化やインフラ整備で札幌の知名度が向上しました。

道央自動車道や札樽自動車道ができたのも1972年冬季札幌オリンピックの2か月前だそうです。

 

オリンピック招致については1984年冬季、2016年には夏季オリンピック招致の話もでましたが財政難のため辞退しています。

2026年の冬季オリンピック招致を目指していたこともありますが、アジアが3回連続冬のオリンピック会場になることは非常に難しいということ、北海道胆振東部地震が発生したことによって辞退。

そして現在の2030年冬季オリンピック招致となったわけです。

オリンピックが開催できる街と認められるために札幌市内の中心部を再開発している感じですね。

JR駅前タワー

引用:札幌市 札幌駅南口再開発イメージ図

 

まとめ

私の大好きな札幌にオリンピックがあってその名が知れ渡ることには賛成ですが、だからといってそれに合わせた無理なスケジュールで北海道新幹線延伸をしてほしいとは思いません。

東京オリンピック・パラリンピックで急にマラソンが札幌になった時の批判や中傷も覚えていますし、2022年初めの大雪も記憶に新しいところ。

オリンピックの年に大雪になってしまったら、世界的イベントを優先して札幌市内は混乱してしまうのではないかという懸念もあります。

また、北海道新幹線もしかりオリンピックも少なからず税金が使われることでしょう。

経済的メリットもあるかもしれませんが、逆に経済的損失もあり得ますよね。

そういうこともあり市民アンケートもあまりいい意見がないのではないかと思います。

みなさんはどう考えますか?

オリンピックモニュメント