パンの「HOKUO」アピア店が2022年3月22日閉店
「HOKUO」は、札幌市のパン企業「株式会社 北欧」が1979年に創業したベーカリーチェーンです。。
合弁会社を設立し北海道外へ進出したり、全盛期にはパンの博物館を造ったりして過大投資がたたり経営破綻。
創業者とその長男との確執、合弁を解消等たくさんの紆余曲折ありました。
でも、「HOKUO」の名は42年間継承しつづけてきました。
最後の1店舗となった「HOKUOアピア店」が2022年3月22日に閉店となります。
写真:HOKUOアピア店
HOKUOの袂分けは「ボストンベイク」
もともと札幌からはじまった「HOKUO」ですが、唯一の袂分けといえるのは北欧の設立者の一人である津田彰彦さんが1985年に営業開始した「ボストンベイク」です。
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ボストンベイクもHOKUOと同様で庶民的な価格で美味しいですよね。
一時は、チェーン展開したことによりHOKUOが全国に広がっていきました。
「北欧トーキョー」は小田急電鉄沿線のパン製造、「北欧フードサービス」は南海電気鉄道沿線店舗のパン製造。
それぞれ合弁会社を設立したことで、沿線に39店舗もあったそうですが2022年2月28日ですべて閉店しました。
昔はエキナカ含め約80店舗もあったようですよ。
39店舗のうち10店舗はドンク(DONQ)がパン屋の営業を引き継ぐ形のようです。
南海電気鉄道は、チェーン展開後に
ほっかほっか亭のハークスレイに売却 → スーパーマーケット(万代/まんだい)に売却→ 現在は「アルヘイム(ALFHEIM)」というパンやさんですがHOKUOとは全く別な店舗ですね。
「HOKUO」のことを、北海道外の方がご存じな理由はこれが理由です。
波乱万丈の「HOKUO」
1982年に札幌市西区八軒に本社と工場を華々しく移転オープンしたHOKUOを当時子供だった私も覚えています。
6年後の1988年に一部火事になるのですが、2年後の1990年にはさらに移転して「北欧館パン博物館」を併設した本社工場「北欧館」を開業しています。
当時は、とても勢いがあったんでしょうね。
北欧館パンの博物館や併設していたスカンジナビアレストランも何度か訪れたことがあります。
パン以外にもパスタ、サラダ、ピザ等も1000円程でバイキングで食べられました。
この先行投資が後であだとなりバブル崩壊で破綻、解体する費用もなくなってしまいました。
パンの博物館とレストランは2015年に競売にかけられるも不成立となり、2016年に土地所有者が解体することになりました。
現在はスシロー山の手店がある場所です。
そして最後の店舗となったHOKUOアピア店と手稲駅前店(2020年5月閉店)の理由は、コロナウイルスのよる売り上げ減です。
まとめ
札幌発のパン屋さんがなくなってしまうのは残念ですが、HOKUOは近くになくなってしまった分足が遠のいてしまっていました。
最後にと思って足を運んだところ閉店と聞いた他の方たちもたくさん訪れたようで、夕方にはほぼパンがない状態でした。
昔は駅構内にあったのでよく食べていましたが、今はこだわりの小麦や素材を使用したパン屋さんがたくさんでてきましたもんね。
それにコロナ禍に入り売り上げも落ち、立ち行かなくなったのでしょう。
HOKUOアピア店は連休明け3月22日閉店です。
最後に懐かしむ方がたくさん訪れると思いますので、早めの時間に訪れた方がよさそうです。