中島公園のMICE+ホテルの複合施設が再検討
札幌市は一時凍結していた中島公園のMICE施設を含むホテル計画を再検討する態勢に入った模様です。
中島公園にある札幌パークホテルを国際会議などができるMICE施設と連結して造る計画があり、当初はホテルは2023年、MICE施設は2026年には完成する予定でした。
ところが、コロナウイルス感染拡大の影響で着手を遅らせ2021年1月にこの計画を正式に凍結しました。
ニュース上では「白紙」とされており「延期」とはなっていなかったため完全になくなってしまったものと思われましたが、「一時凍結」というのが一番正しかったようです。
高級ホテルという志向でいたところに名乗りを上げたヒルトンが、撤退を表明したことでホテル計画も見直しするしかありませんでした。
今回札幌市が発表したたくさんの資料の中には「ヒルトン」の文字はなかったことから、「ヒルトン札幌パークホテル」の可能性はまだあるのかないのかわからない状態ではあります。
でも、ホテルやMICE施設また中島公園周辺の再開発を整備すべく2021年11月付で「中島公園駅周辺地区まちづくり基本構想」が新しく公開されています。
中島公園がMICE施設に選ばれた理由
最初は西11丁目駅周辺と中島公園駅周辺を比較していた模様です。
MICE施設とホテルの複合施設の充分な敷地面積があることや、パークホテルとの共同事業が見込まれ相乗効果があること。
周辺のホテルも多く宿泊機能が高いことや民間投資の促進も可能性としてあること、そしてなによりも中島公園内の自然の豊かさや札幌の歴史的な建物や神社が周辺にあることから選ばれた模様。
すすきのから徒歩圏内というのも大きいでしょうね。
MICEとは
MICEとは 多くの集客が⾒込めるビジネスイベントなどの総称です。
・Meeting(企業内会議)
・Incentive travel/tour(報奨旅⾏)
・Convention(国際会議・学術会議)
・Event/Exhibition(イベント/展⽰会)
上記の頭⽂字をとった造語
コロナ以前はたくさんの国際会議や学会があり、札幌を訪れる人がいたものの大人数で行える施設が多くなかったため他の政令指定都市に比べて来札者が少なかったようです。
国際会議や全国大会・ビジネスコンベンション等は、増加している傾向にあるそうで、特に増加傾向にある、3,000~10,000人規模の会議をターゲットとしていました。
アフターコロナの大きな会議を想定すると建物や施設の機能も以前の設計とは変わってくるかもしれないですね。
ただ、世界各国の要人が来ることを想定しているとするならば、高級志向は変わらないと思われます。
中島公園周辺は土地投資再加熱か
ヒルトンが札幌パークホテルの建て替え時に名をあげたときには、中島公園周辺の土地投資が一時加熱しました。
地図:2020年頃の状況
キリンビール跡地にはホテルが、ヤマハ跡地にはアクサグループの複合ビルが計画されています。
対象地区は中島公園駅を中心に約400m圏内の範囲ということから、再度、周辺の土地投資も過熱していくかもしれません。
札幌市の公式ページはこちら→「中島公園駅周辺のまちづくり」