北海道新幹線工事はどこまで進んでいるか
北海道新幹線札幌延伸工事完了は2030年末とされています。
2012年頃には2035年までに開通予定だったものが、政府・与党整備新幹線検討委員会により2030年までに札幌延伸完了と変更された経緯があります。
余裕をもっての開通予定変更だったかもしれませんが、急に5年前倒しになり、関係者は慌てふためいたかもしれないですね。
新函館北斗駅から札幌までの距離は約212kmありますが、80%はトンネルということです。
現在はどこまで進んでいるのか、札幌の都心部では新幹線がどこから見えるようになるのか気になるところなので調べてみました。
北海道新幹線の進捗状況
北海道新幹線の工事がどこまで進んでいるかは、以下のページで確認することができます。
毎月1日に工事進捗が更新されています。
北海道新幹線工事進捗(札幌市のページへのリンク)
札幌市内での新幹線はほぼ地下ルートとなります。
よってトンネル区域ごとに工事進捗を示しているんですよ。
札幌駅に一番近いのは札樽トンネルですが、まだ先のようですね。
引用:北海道新幹線(新函館北斗・札幌間)工事進ちょく状況(2021年10月現在)
ちなみに札樽トンネルは26.2kmあり、新北斗駅から新八雲駅(仮称)を結ぶ渡島トンネル32.67kmの次に長いトンネルとなります。
今の国内最長トンネルが東北新幹線の八甲田トンネル26.45kmということなので、札樽トンネルも渡島トンネルも記録を塗り替えるくらい長いトンネルとなる予定です。
札幌で新幹線が見える場所
ほぼ地下トンネルの北海道新幹線なので、JRの在来線に沿って札幌駅が近くなると新幹線本体が顔を出すという形になるでしょう。
ただし、風圧や防音のため周りへの影響も考えて防音壁等がつくられることになると思うので、姿形が見られるかというと札幌駅以外では難しいかもしれません。
札幌駅に一番近い札樽トンネルの出口はJR線路と石山通(452号線)とが交差する当たりとなる様です。
自分の中では、北大植物園の北側北6西8丁目から10丁目あたり、ちょうど桑園延命地蔵尊があるあたりと覚えています。
線路に沿って緑道がありますが、それは少し狭くなってしまう模様です。
引用:2021年7月住民説明会資料
西8丁目線や9丁目線は、徐々に高架となっていくため工事中や完成後は通り抜けできない模様です。
引用:2021年7月住民説明会資料
この道の迂回するための代替経路がまだ未解決となっている模様です。
引用:引用:2021年7月住民説明会資料
新幹線が走っている様子を見られる場所がどこかにできるといいですね。
新幹線ができるとうれしいメリット
なんといっても時間短縮!
・新幹線ができると、東北や北関東が断然近くなります。札幌駅から東京駅まで直行することができることが最大のメリットです。
・飛行機の様に早めに行って持ち物検査したり搭乗手続きしたり、格安航空券だと時々あるバスで移動して出発ということがなくなり時間短縮できるのがいいですね。
座席数が多いこと
・新幹線の座席数は、ジャンボジェット機の2倍から3倍になり1度に多くの人を乗せることができます。
・座席の間隔も飛行機よりは広くなりゆったりできます。
定時性にすぐれている
北海道では特に多い冬の欠航(運休)が少ないことがあげられます。
雪に強い分、お天気に左右されることが少ないのが魅力です。
環境にやさしい
地球温暖化による環境問題が大きく取り上げられていますが、新幹線のCO2排出量は自家用車の8分の1、航空機の5分の1にあたるそうです。
便利なだけではなく、環境にやさしい乗り物とも言えますね。
【1人を1km運ぶのに排出するCO2の比較(新幹線を100として)】
データ引用:国土交通省ホームページ
札幌から東京まで約5時間 将来は4時間切りを目指す
新幹線が開通すると札幌から東京まではいまのところ5時間1分となります。
東北・北海道新幹線の東京~新函館北斗間の最短所要時間(4時間2分)ですから、新函館北斗駅から1時間程で札幌到着となります。
ですが、時間短縮をすべく東京-札幌間を4時間半の乗車時間を目指しています。
また更に、4時間切りを実現できれば飛行機の利用者が新幹線に移るといわれていることから、一歩踏み込んで「4時間切り」の実現を目指している模様ですよ。
乗車料金次第ではありますが、4時間だったら新幹線の方の選択肢がぐっと上がりますよね。
新幹線の速度は出せるものの青函トンネル内での貨物列車とのすれ違いの際の風圧等がネックとなっているようです。
トンネルの掘削土受け入れ場所についての問題もありなかなかすすみにくい工事ですが、北海道新幹線札幌駅開業までに乗車時間がどれくらい短縮されるのかも注目です。