札幌市も宿泊税を検討中
札幌市は、ホテルや旅館の宿泊客を対象にした「宿泊税」の導入検討を本格化させる予定です。
すでに日本国内で導入しているのは「東京都」「大阪府」「京都市」「金沢市」「倶知安町」、そして5月に決定したばかりの「福岡市」です。
福岡市と福岡県は、どちらが課税徴収するか等ともめていましたが、一括で徴収して分け合うことで合意し2020年度からの導入を目指しています。
札幌市も福岡の様に、北海道と札幌市で分け合う考えをあげています。
いずれも100円、200円ではありますが、たくさんの方が宿泊されると膨大な金額になりますよね。
東京都は2020年7月1日から2020年9月30日の宿泊分に関しては、オリンピック・パラリンピックの開催に伴い宿泊税が停止される予定です。
宿泊税って何に使うの?
地方税の1つで、宿泊者や宿泊施設を運営する事業者に対して課される税金のことです。
滞在税(lodging tax)、客室税 (room tax)、ホテル税 (hotel tax) などの名目で課税されることもあります。
これを徴収してどうするかというと、観光資源に活かすんです。
外国人観光客の急増を背景に、札幌市の観光関連予算は増加傾向で、その一部を宿泊税でまかなうことはできないかということは今まで何度も検討してきました。
札幌のみならず日本全体に言えることですね。
例えば、最近では外国人観光客が多いことから多言語化が進んでおり、案内板の変更が相次いでいます。
また、Wi-Fi等の整備も遅れていますし、観光客向けの防災対策などでも費用がかかります。
写真:ニセコの看板 下に「ルール」表示してあります
今年の9月から宿泊税を導入する北海道ニセコでは、外国資本の企業が相次いで入ってきており、日本でありながら日本人を見かける方が珍しいという場所になってきています。
自治体が頭を悩ませていることの1つに、ゴミの分別等の文化の違いがあるそうです。
更に公用語は英語になりつつあり、その地域の方のみでは対処できないことも多々あります。
外国人の富裕層向けのホテルが多いので、土地の価値も跳ね上がっています。
土地の価値をはかる路線価は、2014年からニセコが上昇率全国1位です。
もちろん活性化はいいことですが、地元や経済に恩恵がないのは気の毒です。
よって、観光のための新たな財源確保策といえます。
ゲストハウスやカプセルホテルは戦々恐々、問題点とは
金額が100円や200円でも、リーズナブルな価格で宿泊できる場所のオーナーにとっては、影響が大です。
北海道は場所柄、バックパッカーが多く安宿の需要も高いからです。
他市の宿泊税は、1万円以下は非課税になっているので大きな影響はさけられそうな気もします。
でも、少しでも金額が上乗せされた場合はゲストハウスや民泊の経営者も影響をうけるものと思われます。
課税対象にはならない「インターネットカフェ」人が流れるのではと懸念されています。
また、北海道内の宿泊は半分程が北海道民です。
稚内の人が札幌にきたり、札幌の人が釧路に行ったりと道内で旅行もできるくらい広いですからね。
そうすると道民税も払った上で、更に宿泊税という地方税二重払いになってしまいます。
この辺は、道民・市民にも理解がないと施行できないですね。
まとめ
外国人旅行者の受け入れ環境整備に力を入れ始めている日本では、財源確保のために必要な措置なのかもしれません。
でも、ホテル宿泊も税金が取られるなんて・・
タバコ、お酒、車、外食(10月から)もなのに旅行までもと思うのは私だけではないはず。
生活必需品も10月から消費税アップになるのに、厳しいですね。