少子化に向けて札幌の大学や高校が駅近へ移転
少子化と言われはじめて50年程経ちますが、未だ増加に向かうことはなく確実に子供の数は減っています。
子どもが減ると入学者が減り経営が成り立たなくなってしまうものが学校です。
道内の私立大学や高校も学生をいかに確保するか、頭を抱えている様です。
そんな中で打開策として利便性の高い駅近キャンパスが増えてきています。
道内では大学といえば、駅から遠いところがほとんどだった気がします。
地下鉄駅からバスや自転車じゃないといけないようなところが多数。
選ばれる大学づくりを打開策として、道内の私立大学や私立高校を中心に利便性の改善を急務としています。
駅近へ引っ越し中の大学・高校
札幌学院大学
札幌学院大学は江別市にキャンパスがありますが、一部の学部を新さっぽろに開設・移転しました。
経営学部と経済学部を移転し、新さっぽろ再開発にも参画しています。
2021年4月に開校済み。
2022年度には心理学部、臨床心理学研究科、心理臨床センターを新キャンパスへ移転。
札幌学院大学新校舎イメージ図
駅から近いので商業施設を出てすぐという感じです。
青少年科学館の裏手になります。
札幌学院大学は、2016年には入学者が68%まで落ち込み学生確保に危機感を感じていたそうです。
大学を再建するために立地戦略として新さっぽろの再開発に参画を決めたところ2020年度の入学者は120%と大きくもちなおしました。
北海道科学大学・高校
北海道科学大学の旧称は北海道工業大学。(2014年に改称)
JR手稲駅から徒歩10分程の場所にあります。
中の島にある北海道科学大高校は、2023年4月に大学がある前田キャンパスの新校舎に移転しました。
高校と大学集約し、連携することにより他の大学や高校との差別化をはかる戦略です。
大学の施設などを高校生の頃から日常的に活用していけるメリットもあり注目されています。
このことで、施設維持コスト削減にもつなげているようです。
日本医療大学
日本医療大学は、現在は真栄にあり3駅からアクセスできるもののバスで20分から30分かかります。
2021年4月より新学部・新学科を新設し、南郷18丁目から徒歩10分の場所へ移転しました。
新キャンパスは日本医療大学病院や保健施設を併設しており、医療と介護を学べる実践の場を充実させています。
更に隣の敷地には2019年10月にオープンした「ブランチ札幌月寒」があり、ランチや放課後も充実していそうです。
北海道文教大学・明清高校
一方で、札幌を離れて新天地でという大学もあります。
北海道文教大学は、北海道文教大学明清校を大学キャンパスのある恵庭に集約します。
2021年4月開校し、系列校を新築移転しました。
競合の多い札幌を離れて高校・大学で連携した学生確保を目指しています。
また、札幌市に比べて若年層の人口が伸びている恵庭市や千歳市に近い場所に新設することで期待も高まっています。
札幌の若年層の人口
15歳から18歳の札幌の人口のピークは1992年頃で14万人を超えていました。
その頃の全国の大学・短大進学率は58.1%と過去最高を更新しています。
「大学全入時代(だいがくぜんにゅうじだい)」という言葉がつかわれはじめたのは、2009年頃(所説あり)といわれています。
大学への入学希望者総数が入学定員総数を下回る状況を迎えるとされる状況を指す言葉で、定員割れをしだす大学も出始めました。
今後も慢性的な定員割れの状態は続くと予想した学校側が考えた施策が、大学の魅力度をアップすること。
つまり、アクセス向上や教育のための学校設備等です。
まとめ
北海道医療大学が当別町からFビレッジのある北広島市への移転を検討していると発表がありました。
2028年度目標に移転検討で、これから理事会で移転方針をかためるということでしたが、もう移転予定地も決まっているようなのでほぼ決定ということでしょう。
これも少子化対策というのが大きな理由ですよね。
ファイターズボールパークが開業し、JR新駅の建設計画が発表されたばかりです。
でも、現在のJR学園都市線の終着駅の「北海道医療大学」がなくなってしまうと利用が大幅に減ってしまいます💦
JR北海道はますますピンチに・・・💦
とはいっても、大学も生き残りをかけての判断です。
人口減や少子化が与える影響はすごく大きいですね。
今後も大学や高校間で学生を獲得する競争が激しくなると予想されます。