札幌の「コンパクトシティ化」が防災への近道。歩いて暮らせる街づくりが命を守る理由

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加速する人口減少と、札幌に集まる高齢者

現在、日本全体で人口減少が進んでいますが、広大な面積を持つ北海道はそのスピードがより顕著です。

そんな中で札幌市は、2020年頃まで「社会増(転入者が転出者を上回ること)」によって人口が増加していました。

しかし、その内訳を詳しく見ると道内各地から利便性を求めて高齢者層が集まっているという側面が強いのが実情です。

医療機関や介護サービス、高齢者向け住宅が充実している札幌は、シニア世代にとって安心感のある街といえます。

今後、さらに人口減少と高齢化が進む中で、どのような都市設計が必要とされるのでしょうか。

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札幌が進める「コンパクトシティ化」の正体

いま札幌市内で進んでいるのが「コンパクトシティ化」です。

郊外の拠点駅周辺を眺めてみると、マンション、スーパー、公共施設などが一つのエリアにギュッと集約されつつあることに気づくはずです。

区役所や図書館、子育て支援センターといった施設が駅の近くに集まることで、車がなくても日常生活が完結する「歩いてまわれる生活圏」が形作られています。

コンパクトシティには、大きく分けて2つの特徴があります。

高密度で近接した開発: 施設を分散させず、一箇所に集める。

移動の容易さ: 自宅から職場やサービス施設までが近く、移動負荷が低い。

なぜ集める必要があるのか。

それは、電気・ガス・水道といった「社会インフラ」を効率的に維持するためです。

例えば、10人がバラバラに住むよりも、1箇所に集まって住むほうが、エネルギー効率もメンテナンスコストも圧倒的に良くなります。

もちろん、土地価格の上昇や居住スペースの確保といった課題もありますが、持続可能な街にするためには避けて通れない道なのです。

そして、この「集約」こそが、実は「街の守り」を強くすることに直結します。

「札幌市強靭化計画」と災害リスクへの備え

札幌市には、災害に強い街を目指す「札幌市強靭化計画」という指針があります。

これは地震、洪水、土砂災害などが起きた際、致命的な被害を避け、迅速に復旧できるようあらかじめ対策を練っておくものです。

人命救助はもちろん、行政機能の維持やライフラインの確保など、多角的なリスクマネジメントが行われています。

想定される災害

計画の中では、想定される災害による被害数も具体的に示されています。

数字を見ると恐ろしく感じますが、これらは決して「よそ事」ではありません。

日頃からハザードマップを確認し、自分が行くべき避難場所を把握しておくことが大切です。

コンパクトシティが「街の強靭化」につながる理由

災害が発生した際、歩ける範囲に病院・スーパー・避難所があることは何よりの安心材料になります。

また、深刻な問題となっているのが「担い手不足」です。

人口が減れば、救急隊員や医師、インフラを復旧させる建設業者も減っていきます。

都市機能がバラバラに散らばっていると、限られた人数で街全体を守り抜くことが難しくなるのです。

機能を一点に集約するコンパクトシティ化は、災害時に効率よく守り、助け合うための「賢い選択」といえるでしょう。

まとめ:再開発は「安心」のためのアップデート

2018年の北海道胆振東部地震によるブラックアウトから、まもなく8年。

あの時、ライフラインが途絶えた不安を覚えている方も多いはずです。

現在、札幌都心部や各拠点駅周辺で進んでいる再開発では、ただ新しい建物が建つだけでなく、一時滞在施設としての機能や非常用発電機を備えるなど「防災拠点」としての役割を強化したビルが増えています。

歩いて暮らせる利便性と、いざという時の強靭さ。

ますますアップデートされていく札幌の街づくりは、私たちの未来への大きな安心につながっていくはずです。

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