JR北海道「みどりの窓口」閉鎖
JR北海道は2021年2月28日にて閉鎖となった旅行センター「ツインクルプラザ」につづき「みどりの窓口」の閉鎖もすすめていく模様です。
ツインクルプラザは北海道内にあった札幌、札幌南口、釧路、帯広、旭川、函館の6支店をすべて閉鎖しています。
近年では旅行を予約するのにインターネットを活用することが多くなり、店舗での販売が減少したことが閉店の要因です。
且つ、コロナウイルス感染拡大のためその影響が「みどりの窓口」へもきてしまいました。
「みどりの窓口」では対面で接客するため多くの人員が必要となりますが、コロナウイルス感染拡大の影響で移動する人が激減したことから、経営が悪化してきたという背景もあります。
1日に数組以下、あるいは1組も客が来ない窓口を開けて人を配置しておくという状況は非効率ですからね。
そのため、ここ数年でJR北海道は「指定席券売機」や「話せる券売機」をさらに増やして行く模様です。
話せる券売機とは
「話せる券売機」とは、切符購入をオペレータによる対応で行うというものです。
引用:JR北海道
自動券売機がわかりにくい人のために「話せる券売機」があるということになります。
ただ、オペレータと話せること以外にも従来と違う機能がいくつかあります。
・クレジットカードを使用できる
・14日前から定期券が買える(新規購入もO.K.)
・普通回数券や株主優待乗車券が購入できる
・買い間違いの払い戻し
JR北海道は、有人駅98駅のうち、約8割の駅に「話せる券売機」を設置する予定です。
利用者の利便性を維持しながらも窓口営業時間を短縮したり、従業員の休憩時間等は窓口休止するなどしてみどりの窓口を見直していく予定です。
この話せる券売機を有効活用してもらい、対面で対応する「みどりの窓口」は5割減を目指すとのこと。
札幌駅は「西みどりの窓口」も「東みどりの窓口」も営業していますのでご心配なく。
(みどりの窓口5:40~23:55)
5割減とは言っていますが、今のところ札幌市内にも北海道内にもたくさんの「みどりの窓口」があります。
一覧はこちら→北海道旅客鉄道HPへ
JR北海道だけではなく、JR東日本や西日本でも「みどりの窓口」を縮小、閉鎖していく予定です。
JR北海道は、こうした駅業務などの見直しで、2022年度は、年間約2億円のコスト削減を見込んでいます。
JR北海道の赤字と今後の事業について
JR北海道が2021年3月期の赤字額は過去最大の410億円、営業損益は過去最大の805億円となりました。
新型コロナウイルスの影響で1年を通じて利用が振るわなかったことが大きく影響しています。
そんな中ではありますが北海道新幹線の札幌駅延伸が2030年に末に予定しているのもあり、札幌駅前の再開発が進められています。
また、苗穂駅前のタワーマンションの不動産業に参入したり、桑園駅から徒歩圏内にある社宅用地を再開発したりして保有資産を活用し、経営立て直しに向けた姿勢を示しています。
JR駅の近隣を再開発することで定住人口を増やし、旅客需要増につなげる考えです。
2022年4月には当別町に「ロイズタウン駅」が開業しますし、ファイターズの新拠点「エスコンフィールド北海道」近くにも新駅ができる予定です。
北海道の人口は今後は減少が続き、人口密度も日本一低いです。
札幌市への一極集中が続いており、全道が寒冷地のため積雪が多く、その除雪や車両・施設の維持管理費にも膨大な経費がかかっています。
北海道民にはなくてはならないJR北海道の路線維持をするために、別事業にも参入し経営改善すべく努力しています。