北海道新幹線札幌駅延伸は2038年をめどに進められており、かなり先の未来になってしまいましたが新幹線を受け入れる準備のため車両基地のについては先に進められています。
今のところ車両基地の建物については2028年3月に完成する予定です。
札幌駅にできる予定の車両基地は、整備新幹線で初めての高架橋上の車両基地ということで注目度が高いんです。
高架橋上にできるということはたくさんの方の目に入るということになりますので、そのデザイン案についても検討中です。
詳細を見ていきましょう。
札幌車両基地の概要
北海道新幹線の札幌駅延伸に伴い新幹線を整備するための車両基地が必要となり建設が進められています。
新幹線札幌駅の東側に位置する予定で、長さは札幌駅ホーム東側からJR苗穂駅までの約1.3km、高さは約22mの構造物となります。
南北方面の視界をさえぎることになり視認性が高い建物となります。
そのため壁面のデザインや周辺の景観に十分配慮して建設する必要がありますよね。
引用:札幌市
このような長さになる理由は、都市部のため用地の制約上のこともあり高架構造で直列に立地する運びとなった模様です。
役割としては以下の3つ。
①着発収容庫 → 車両の留置
②仕業検査庫 → 車両の検査や融雪作業等
③保守基地 → 保守用車両の整備
3つの役割を直列に建設するため長さは札幌駅から苗穂駅までの一駅分の距離となります。
引用:鉄道・運輸機構
※札幌車両基地では仕業検査のみ行い大規模な検査は函館総合車両基地で行う
(函館での大規模検査はJR北海道保有車のみ)
まちの中に建設される車両基地
札幌駅周辺は高い建物が多いため車両基地が高さが22mであっても隠れて見えない場所もあるかとおもいます。
ただ、長さがあるので視認性はかなり高いと思われます。
現在のデザインコンセプトとしては、上に向かって明るくなるグラデーションにし空と連続する空間の広がりとまちの未来を表現するということになっています。
デザインイメージとしてはこちら。
引用:鉄道・運輸機構
白からグレーのシンプルな外観です。
札幌の景観色を基にする様で上に向かって明るくなるグラデーションということなので違和感はないかと思います。
ただ初めて見た人はこれは何だろうと思うかもしれないですね。
引用:鉄道・運輸機構
この建造物が街にどのように調和し景色としてとけこむのか楽しみにしていたいと思います。
車両基地の役割以外にも、構造や防音・遮光・断熱などの運用、排煙等の安全が問われます。
新幹線札幌駅の前にこのような機能をもった車両基地が先にできるんですね。
外観や夜景のイメージ
北海道新幹線開業後は、札幌車両基地は24時間365日休むことなく運用される予定です。
そのため車両基地の夜景の見え方も考慮しているようですよ。
また、札幌駅から車両基地の境界は東2丁目線あたりとなるそうです。
引用:鉄道・運輸機構
新幹線札幌駅延伸とオリンピックの関係
新幹線札幌駅への延伸開業は当初は2035年の予定だったんです。
その後に政府・与党の申し合わせで2015年に急に2030年開業を目指すとなり、開業が5年前倒しの2030年目標となりました。
当時は札幌に冬季オリンピックを招致する話があがり、それに合わせたような感じですね。
この時点で計画に無理があったんですよね💦
札幌は1971年の冬季オリンピックで発展した街なので、札幌市周辺のビルの更新期とも重なり新幹線もそれまでに間に合わせるという採算だったようです。
でも・・開催意義・目的の不明瞭さ,札幌市財政の圧迫,市民参加過程の軽視の問題やIOCとの行き違い等の理由で話はなくなりました。
国際オリンピック委員会(IOC)は2030年札幌、2034年米ソルトレークシティーという青写真を描き、札幌を後押しして盛り上がっていたこともあったんですけどね。
結局新幹線札幌駅延伸は2038年末を予定していますが、その年って冬季オリンピックの開催年なんですよね。
2034年の冬季オリンピックはアメリカのソルトレークシティー(ユタ)で開催されることがIOCで決定されましたがそれ以後は決まっていないんです。
札幌市はそこを狙っているのかも?!
まとめ
北海道新幹線の延伸遅延が与える影響は、地域経済・観光業・関連する投資や開発計画にも遅れが生じる可能性があります。
経済効果の減少も懸念されているようです。
新幹線開業により観光客増加を見込んでいた観光業界にとって、計画の遅れは大きな打撃となっています。
工事の遅延は、建設コストの増加につながり可能性もありますし、働き方改革による人件費の高騰もコスト増加の原因となっています。
すでに札幌駅前エスタ跡地の再開発計画が変更されていますが、新幹線開業を前提とした観光振興計画や街づくり計画がどんどん見直されてきています。
今後の動向が気になりますね。