開かずの踏切廃止予定
苗穂駅近くJA北海道厚生病院の横にある東9丁目踏切が2023年3月23日に廃止される予定です。
東9丁目踏切は、国土交通省が実施の「踏切交通実態総点検」で「緊急対策踏切(開かずの踏切)」に指定されている踏切なんですよ。
遮断時間が長いと、無理な横断や踏切周辺の道路で渋滞が発生するなど、危険な状況が続いていることから、代替路である「苗穂駅連絡通」が整備完了となったら廃止する予定です。
東9丁目踏切は最大で1時間あたり約42分、平均で約37分の間開かない状態が続くそうで道内で一番長い待ち時間です。
鉄道交通量は1日562本・自動車交通量は1日約2,518台、歩行者数は1日約2,000人。
札幌駅が高架となっていますが苗穂駅は橋上化したものの地上線路のため通勤時等混雑する時は、とても長い時間待つこととなってしまいます。
例えば上下に20本だとしても3分に一度は踏切にひっかかってしまうことになります。

代替路は「苗穂駅連絡通」
東9丁目の踏切が廃止されてしまうと、苗穂駅南北の行き来がしにくくなるため代替路が開通する予定です。
「苗穂駅連絡通」は2023年3月16日には開通予定で、こちらの完成を待って東9丁目の踏切が廃止となります。
看板の赤線の部分である「令和5年3月開通予定」の場所は、元ホクレンホームセンターがあった場所です。

快速エアポート増便は至難の業
踏切の遮断機が降りてしまう原因の一つは、小樽-札幌-新千歳空港を結ぶ「快速エアポート」。
運転本数は1日148本。
約12分間隔で毎時5本の運転となっています。
通勤通学の他、観光客が空港との行き来に使用するのにもつかわれており、JR北海道にとってはドル箱路線です。
列車同士の衝突を回避するために信号機と信号機の間(閉塞区間)には1台の列車しか存在できないのが鉄道運行上の基本ルールだそうです。
よって信号機を増やせば閉塞区間同士の距離が短くなって、より多くの列車を走らせることができるわけです。
すでに信号機を増やすことには着手している様ですが、快速エアポート以外にも普通列車や特急列車、JR貨物が運行しているため1時間6本にするのは至難の業。
白石区にある札幌貨物ターミナル駅は、貨物駅としては国内2位のコンテナ貨物量を扱っているので、その連携もしなくてはならず1本増やすだけでダイヤを圧迫してしまいます。
増やしたいけど増やせない事情があり、これからどういう構想にして将来どのような形をとるのか、まだわからない状態です。

まとめ
苗穂駅再開発により行われる予定の踏切廃止。
かつては苗穂駅をはさんで南と北の行き来は、この踏切か歩道橋のみでした。
交通量が増えてくることを見越して、このような対策をとったものと思われます。
ますます便利に新しくなっていく苗穂駅周辺。
分譲マンションがたくさんできたため今後も人口流入は続き、街は潤っていくと思われます。