札幌-再開発

緑地化・オープンスペースが多い札幌再開発 歩きたくなるまちづくりを目指す札幌市

札幌再開発の緑化

札幌の再開発をを見ていると広場や空地、公園、街路等の空間がたくさんみられる設計になっているのはご存じでしょうか。

1,2階が店舗で目の前にオープンカフェ、広い街路がありオフィスやホテルが中層階から上層階。

上の階にも緑の広場があって、人の滞留空間があるというようなだいたいのパターンが決まっているように思います。

これは「居心地が良く歩きたくなるまちなか」づくりに取り組んでいるからなんです。

ウォーカブル

引用:「居心地がよく歩きたくなるまちなか」のイメージ

現在再開発が実施されている場所もオープンスペースや緑が多いのはこのためです。

世界中の多くの都市で街路空間を車中心から”人間中心”の空間づくりへ再構築しています。

例えば、街中で街路や公園、広場をつくると必要な経費の半額を国が補助するというような仕組みです。

人が集い、憩い、多様な活動をすることで地域の消費や投資の拡大にもつながります。

歩きやすい場所や集いやすい広場ができることで、観光客の増加や健康寿命の延伸等価値の創造につながると考えられています。

黒い滑り台

札幌再開発での緑地空間

では、現在札幌市内で再開発されている場所の緑地空間や広場をみていきましょう。

まずは、札幌の特徴といえば地下歩行空間(チ・カ・ホ)ですが、こちらにも座れる場所や緑をあしらった場所が複数ありますね。

チ・カ・ホは、1日5万人以上の歩行者が行き来してますが、雪が積もる1,2月は3倍の1日15万人を上回る日もあります。

地下ネットワーク拡大も「歩きたくなる街づくり」の一環といえます。

また、札幌駅前南口再開発では、新幹線駅・バスターミナル・駅前広場の3つにアトリウムができる予定です。

引用:札幌市

そして広域的な視点からみても景観は考えられていて、再開発後の札幌駅前も連続的な緑がありますね。

引用:札幌市

狸小路に2023年7月にオープンするモユクサッポロには地下広場、地上広場、屋上広場と3つの広場ができます。

引用:札幌市

ラフィラ跡地にできる商業施設には吹き抜けの屋内外広場ができる予定ですよ。

引用:札幌市

第一生命ビル跡地のD-LIFEPLACEには、チカホと接続したオープンスペースができる予定です。(2023年5月開業予定)

引用:札幌市

また、札幌中心部以外も地下鉄駅周辺も空地や広場を造ると高さ制限が緩和されるなどの措置をとっています。

琴似駅前や真駒内駅前等は今後建築物が造られる際に適用していくようですよ。

このように札幌市の様々な箇所で「歩きたくなる街づくり」は進んでいます。

ウォーカブル推進都市とは

国土交通省が2019年に募集を始めた「ウォーカブル推進都市」に札幌市も参加しています。

どういったものかというと「居心地が良く歩きたくなるまちなか」を目指す方針のことです。

ガソリンや灯油の高騰とともに、自然破壊の問題も絡んできているように思います。

推進都市となった札幌は「まちなかウォーカブル区域」を定めて公共空間に芝生を取り入れたり広場に変えたりすることを推進しています。

歩道と店内が一体となったオープンカフェや商店街や商業施設等をつくることで民間事業者にも補助金がでます。

まとめ

今後も再開発では、開放的な空間・広場・緑地・公園などの公共空間や民間施設等の屋内外の公共的空間は増えていく予定です。

札幌は恵まれた自然環境があり美しい街並みと風土性があります。

札幌駅前通りを中心に緑を感じる街並みを形成していけば国内外からの観光客にもよい印象を与えることでしょう。

また、札幌市民もしくは北海道民にとっても、街角広場や建物内のアトリウム等もできれば、特に何も用事がなくてもフラッと行きたくなるかもしれないですね。

「世界都市さっぽろ」を目指して、まちづくり計画はすすめられています。