日本の人口
日本の人口は総務省統計局のデータによると2020年(令和2年)12月1日現在で
約1億2571万人で,前年同月に比べ約43万人減少しています。
出生数は 86 万 4000 人、死亡数は 137 万 6000 人ということなので、少子高齢化が進んでいることがわかります。
死亡数が増えて出生数が減る自然減は、日本の各地で起こっている減少です。
東京はコロナ禍の中で、転入が減り転出が増えていることから人口減少が加速している模様ですが、北海道や札幌市はどういった傾向があるのか調べてみました。
北海道の人口、札幌の人口
北海道の人口は男性約248万人・女性277万人と女性の方が多く、人口の3.1人に1人が65歳以上、6.0人に1人が75歳以上となっています。
総務省発表の人口統計によると2020年1月1日現在では、北海道全体では昨年比42,000人減で22年連続減少とのこと。
一方、札幌市の人口は2020年12月現在で1,944,357人(男性907,910人、女性 1,036,447人)と前年度の同月よりも約4000人増えています。
人口増の理由をあげていきます。
・北海道内の地方都市から札幌への高齢者の転入が増加しています。
サービス付き高齢者住宅や病院が札幌市に多いためです。

・コロナ禍において2019年までは道外、特に関東圏に流出していた若者の転出が減少

・関東圏に住んでいた北海道の方が帰ってくるというパターンやテレワーク等で働く場所に制約がない方が移住してくるという現象もおきています。

引用:総務省統計局
いままでの札幌の人口増の理由の一つとしては外国人の転入が多かったものの、コロナの影響で外国人人口は減っています。
北海道全体としては、未来に向けて生産年齢人口(15歳以上65歳未満)が減り働き手が減るという予測から、若い人材を確保すべくいろいろな施策を行ってきました。
情勢の変化による大変な状況ではありますが、コロナ禍のピンチをチャンスに変えて人材確保をしようと「選ばれる北海道を目指して」人口増加施策を行っています。
未婚率の増加、出生数の低下 想定超す速さ
一方で札幌市の未婚率は増加、出生数については減少しつづけています。

引用:札幌市 人口ビジョン
未婚率をみてみると結婚適齢期とされている25歳から39歳までの未婚率は全国平均より高いことがわかります。
(※上記は2010年の数値ですが、2019年の婚姻件数は2018年よりも増加しているので状況は変化している可能性もあります)
出生率は、結婚しない人の増加や晩婚化の傾向にさらに新型コロナウイルスの感染拡大の影響で妊娠を控える傾向が重なり全国的に減少しています。
政令指定都市のなかでも、合計特殊出生率は最低の1.12(2019年度)となっています。

子育てしやすい潤いあるまちづくりを
札幌市が2018年に行った調査では、未婚者にとっての結婚の障害にについては「生活資金の不安」が最大の理由。
さらに低い出生率の要因を「経済的不安」としています。
そのため札幌市は、保育園の増加や無償化・子供の医療費の無償化をすすめています。
若い人たちが集まるような魅力ある街づくりをすれば、人口も増え婚姻率や出生率はあがります。
札幌は子育てをしやすいということを示すことで、未来の生産年連人口を増やしていこうというビジョンです。
子どもを産み、育てやすい環境をどうつくるかが北海道内で人口が一極集中する札幌の大きな役割の1つとなっていきそうです。

コロナ禍は札幌にとって人口増への影響
いまだ終息が見えない新型コロナウイルスの感染拡大の状況ですが、札幌市の人口においては人口増加の要因となっているようです。
首都圏からUターンしてくる方が多いこと、関東圏へは行かず地元で就職や進学を決めた若年層増加、テレワーク等で働く場所に制約がない人の移住等。
コロナの影響以外では、北海道内の都市から札幌への移住、移転してくる方の増加。
少子高齢化が進む中、札幌市の若返りをはかるべく施策している行政にとってはよい契機となっているようです。
2017年頃から毎年の様に減少に転ずるといわれている札幌の人口ですが、今後も増えていくかもしれないですね。