札幌-建物

野幌森林公園の百年記念塔が解体決定 惜しむ声も

百年記念塔の解体が実施決定

札幌市厚別区の野幌森林公園内にある百年記念塔は、1970年に北海道の開道百周年記念に建築されたものです。

高さ100メートルで地上23メートルのところに展望台があります。

老朽化がすすみ金属片が落下する等しており2014年には閉鎖。

 

2020年12月には公募型プロポーザル方式で選ばれた解体工事の受託者がドーコンに決定されました。

2021年2月中旬から9月までを予定していましたが、反対運動があり更に延期。

2022年には解体の方向に向かう模様です。

跡地には新たなモニュメントを設置する予定です。



解体か存続かで注目された数年

百年記念塔を現状のままの維持するにしても解体するにしても莫大な費用がかかるため、解体か存続かで注目されていました。

2014年に老朽化で金属片が落下し閉鎖した頃、解体か存続かの話があがりました。

そして解体をするという話がでてきたのが2018年頃です。

地元の意見を聞いたりしましたが、存続派・解体派と長い間別れていました。

解体が内定してからも存続を希望する方々が「百年記念塔を守る会」をつくるほど愛されていた塔です。

2018年の道の試算では、今後50年間の維持管理費は、展望台を使えるように補修した場合が約28.6億円、立ち入り禁止のままの場合が約26.5億円。

そして解体撤去が約4.1億円とされていました。

結局は、解体ということになってしまいましたが、百年記念塔は江別市のカントリーサインや小中学校の校歌で謳われていたり、校章に描かれていたりします。

写真:江別市のカントリーサイン

カントリーサインはおそらくこのまま継続して使用されるとは思いますが、将来は再編等の話もあがってくるかもしれないですね。

百年記念塔のデザイン等

百年記念塔のデザインは全国からの公募によるもので決定されました。

北海道100年にちなんでの高さ100メートル、北海道の厳しい自然に立ち向かうたくましい生命力をデザインされています。

塔の凹凸はまさに風雪と戦った歴史や空に向かって未来への発展を象徴、平面部分の六角形は雪の結晶を表したものです。

百年記念塔

自分が小学生の頃は(30年以上前ですが)写生会や社会科見学で百年記念塔に訪れた記憶があります。

現在も百年記念塔からそれほど遠くない場所にある「北海道博物館」や「北海道開拓の村」には近隣の小中学生が学校行事で訪れる場所となっています。

跡地にできる予定のモニュメントもそういったことを配慮して造られていくと思われます。



東京在中の頃に新千歳空港から札幌に向かう快速エアポート内から百年記念塔が見えるのですが、帰ってきたぞぉという懐かしい気分になるモニュメントでした。

自分自身が訪れることはなくなってしまいましたが、解体するとなるとちょっとさみしい気持ちになります。