北4西3再開発、準備組合立ち上げへ
JR札幌駅南口の北4西3地区の地権者が、一体開発を目指した再開発準備組合を立ち上げました。
札幌駅前の一等地での再開発であり、街の中心部となるので注目度が高いです。
かつては札幌西武があった場所ですが、2009年9月に閉店したのを最後に10年近くもの間活用されていませんでした。

札幌駅の南口と駅前通に面した北4西3街区の敷地面積は約1ha。
旧札幌西武跡地の約6300m²はヨドバシカメラが保有している土地ですが、北4西3の1街区をすべて再開発という決定となりました。
現在は、北海道建設会館、札幌駅前合同ビル、交洋駅前ビル、成友ビル、aune札幌駅前ビルの5つのビルがある場所です。
再開発イメージ
再開発イメージは、札幌市内のテレビ局各社で放映されていましたが100メートル四方の土地に、中層部と高層部を含む複合ビルとする案が有力な様です。
複合ビルにはホテル・オフィス・ヨドバシカメラなどの店舗が入り、地下歩行空間とつなげる構想。

計画の詳細はこれからの様ですが、都心にポッカリと空いてしまった土地を有効活用するために今後様々な案があがってくると思われます。
北海道新幹線の札幌延伸や冬季オリンピック誘致を目指している2030年までの開業を目指しています。
旧西武からコバルドオリまで
北4西3には、かつて五番館西武がありました。
一等地でありながら、しばらく活用されていなかった北4西3西武跡地については理由があります。
2009年9月に閉店した旧札幌西武の跡地は、2011年1月にヨドバシカメラが建物と合わせて取得し建物は解体し、暫定として一部を駐車場として使用していました。
ヨドバシカメラが土地を取得した当初は、自社店舗やホテルを併設する複合ビルの建設を検討していましたが、札幌市がヨドバシカメラの単独開発で渋滞の影響等を懸念しており、一体再開発の協力をよびかけていました。
一体再開発すれば地下に大型の駐車場を整備でき、路上で駐車場の空きを待つ買い物客の車による渋滞を防ぐ効果が期待できるからです。
ところが奇しくもその翌月2011年3月11日に東日本大震災が発生しました。
更に翌日の2011年3月12日に札幌駅前地下歩行空間(チ・カ・ホ)が開通しましたが、開通イベント等は自粛。
建設費等の高騰で、再開発の話はいつのまにか消え失せてしまいました。
しばらく更地の状態が続き、2016年になってからヨドバシカメラが、札幌市なども関わる再開発事業として建て替えを検討すると発表しました。
再開発の検討期間中に、期間限定として「コバルドオリ」という北海道内のチャレンジ店舗などで活用中です。
まとめ
まちづくり方針に沿った都心の開発に対し、札幌市は4月から容積率を緩和する制度の運用が始まりました。
容積率を緩和することにより、最大で延べ10万㎡を超える高層ビルの建設が可能になり札幌市内の建設事業はますます加速していくものと思われます。
新幹線札幌駅開通の2030年までの間、札幌駅前の再開発は目白押しです。

引用:札幌市
10年あまりの時を経てやっと方向性が定まった北4西3街区。
今後、どのようなテナントや企業が入ってくるか注目していきます。
※この記事は2019年3月29日の記事を追記・リライトしています。

