開園100週年に向けて
2050年に開園100年を迎える円山動物園は、長期的な基本方針として「ビジョン2050」の原案を作成しました。
その中で、動物にとって最適な飼育環境を確保するために、本来の姿での展示が困難な30種を将来的に飼育をやめると発表しました。
「撤退種」と位置づけたのは、ブチハイエナやオオカミ等、「飼育面積が小さく、走り回る場所がほとんどない」等の理由で飼育をとりやめる模様です。
一方、「推進種」には北海道に生息している動物や、フンボルトペンギンやオランウータン等です。

円山動物園は大改革中
現在はまさに開園以来の大改革中の最中で、続々と新たな施設がリニューアルオープンしています。
平成27年(2015年)10月に、アフリカゾーンがオープン
平成29年(2017年)には、アザラシの新施設がオープン。
今年の3月に日本国内で最大のホッキョクグマ館がオープンしたばかりです。

迫力あるホッキョクグマの動きが見え、GW辺りからたくさんの方が訪れています。
また、今年の秋には円山動物園には11年もの間飼育されていなかったゾウが4頭ミャンマーからくる予定で、ゾウ舎の建設も20億かけてすすめられています。
相次ぐ不祥事も・・
2015年7月にマレーグマのメス「ウッチー」が同居していたオスの「ウメキチ」から暴行を受けて死亡しました。
飼育員も見ていた中で、来園客の動画が拡散されたことにより炎上。
それ以前にもホッキョクグマのマルルが、飼育環境の危機管理不備が指摘されていた施設から転落したり、カワウソの「ずんだ」(生後9カ月)がプール内の濾過取水口に吸い込まれ溺れて死亡等の悲しいニュースがありました。
2015年10月には、動物管理センターに改善報告書が提出され、獣医師の増員や職員の教育、飼育マニュアルの整備など5項目の改善が盛り込まれました。
そんな中で今年の5月にチンパンジー2頭が、飼育員の鍵の締め忘れのためオリから脱走し、来場者全員が園外へ避難という不祥事がありました。
幸いけが人もなく、動物園内でチンパンジーも確保できましたが、理由が鍵の締め忘れとは残念です・・・(><)
まとめ
円山動物園は1951 年(昭和 26 年)のこどもの日に北海道では初めて、全国では 10番目の動物園として開園した歴史ある動物園です。
将来の飼育できる動物を「動物ファースト」で考えているのはすばらしいことだと思います。
狭いオリにいれられて一生をすごすより、動物本来の環境にあった場所で飼育される方が動物にとっても幸せではないでしょうか。

写真:暑さでちょっとバテぎみのライオン
不適切な飼育が原因の不祥事が相次いだことにより、これからの円山動物園は、飼育環境の整備や、繁殖推進と環境ケアが求められていくと思われます。
たくさんの動物を飼育していくことは細かい配慮が必要だと思いますし、こういうニュースはどうしても注目されてしまいますので、飼育員の方々も大変だと思います。
一市民としては、動物にとっても快適な環境になり得るよう配慮して、私達に愛らしい動物の姿を楽しませてくれる施設が理想です。
今後の円山動物園に期待しています。
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